いよいよ開幕! 2025年ドジャースの 注目ポイントを総まとめ

筆者・志村 朋哉

南カリフォルニアを拠点に活動する日米バイリンガルジャーナリスト。オレンジ・カウンティ・レジスターなど、米地方紙に10年間勤務し、政治・経済からスポーツまで幅広く取材。大谷翔平のメジャー移籍後は、米メディアで唯一の大谷番記者を務めた。現在はフリーとして、日本メディアへの寄稿やテレビ出演を行い、深い分析とわかりやすい解説でアメリカの実情を日本に伝える。

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いよいよ開幕! 2025年ドジャースの
注目ポイントを総まとめ

3月18日、東京ドームでのカブスとの開幕戦を皮切りに、ドジャースの新シーズンがいよいよスタートします。大谷翔平と山本由伸に加えて、新たに佐々木朗希が加入し、日本を代表する3選手が同じチームでプレーするというのは、ロサンゼルス在住の日本人にとっては、まさに夢のような状況です。

投手・大谷の復帰時期

今年のメジャーリーグで、現地メディアやファンが最も注目しているのが、大谷の二刀流復活です。2023年9月に自身2度目となる右肘靭帯の手術を受けた大谷は、当初5月くらいに投手として復帰できると見られていました。しかし、3月になって投球のリハビリが一旦、ストップ。ワールドシリーズで痛めた左肩の手術を経て、打者としても調整しなければならない中で、投球の強度を上げるのは負担が大きすぎたとデーブ・ロバーツ監督は説明しました。復帰の時期は不透明です。

豊富な戦力を抱えるドジャースは、投手・大谷がいなくてもポストシーズン進出は、ほぼ確実と見られています。先発投手陣も、山本や佐々木に加えて、サイ・ヤング賞を2度獲得しているブレイク・スネル、タイラー・グラスノー、ダスティン・メイと駒が揃っています。レギュラーシーズンで大谷に無理して投げてもらう必要はありません。投手復帰は、シーズン後半になっても不思議ではありません。

日本人選手の成績予想

打者・大谷は、オープン戦の初打席で本塁打を放つなど、順調な仕上がりを見せています。統計分析システム「ZiPS」によると、今季の打撃成績は、打率.290、43本塁打、40盗塁と予測されています。昨年の54本塁打、59盗塁には届かないものの、それでも史上6人しか成し遂げていない「40-40」を再び達成すると予想されているのは、「異次元」の存在であることを物語っています。ブックメーカー予想でも、ナショナル・リーグMVPの1位に挙げられています。

鳴り物入りでドジャースに入団した佐々木は、オープン戦の初登板で3イニングを5奪三振、無失点の投球を見せ、現地記者から絶賛されました。特に落ち方が予測できないスプリットは、「世界最高の球」とさえ称される評判通りでした。ZiPSは、佐々木が24試合に先発登板して131イニング、防御率3.66、160奪三振と予測しています。資質を考えれば、これ以上の成績を残しても驚きはありません。

東京での開幕戦登板が決まっている山本は、先発ローテーションの柱として、シーズンを通しての活躍が期待されます。ZiPSの28登板、167イニング、防御率3.34、172奪三振という予測をクリアできれば、サイ・ヤング賞候補にも名前が上がるでしょう。
優勝候補筆頭

優勝メンバーを維持しつつ、スネルやオールスター級の救援投手カービー・イエーツとタナー・スコット、長打力のあるマイケル・コンフォルトなどを補強したドジャース。ブックメーカーの予想でも、ワールドシリーズ優勝の最有力候補です。データサイトFanGraphsによると、ポストシーズン進出の確率は脅威の97.2%。ただし、運の要素も絡むワールドシリーズ優勝の確率は22.2%と算出されています。

この数字を上げるには、選手たちのコンディションをポストシーズンでピークに持っていく必要があります。特に、調子さえよければ打者を圧倒できる実力を持った大谷や山本、佐々木といった投手陣の存在がカギになります。

大谷の二刀流はいつ復活するのか?佐々木や山本が一年を通してケガなく活躍できるのか。ドジャースが連覇を果たして、黄金時代に突入するのか?見どころ満載のシーズンになりそうです。

(3/13/2025)

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