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飲酒運転で警察車両とカーチェイスをした後、アメリカ・ロサンゼルスで刑務所暮らしをすることになった日本人。
サム(仮)による一年間の服役実録記。
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飲酒運転で警察とカーチェイスをし、最後にはティーザーガンで撃たれて見事捕まった。そのまま留置所で約2日間を過ごした後、♪運転手さん〜そのバスに僕も乗っけてくれないか〜♬と言うブルーハーツの名曲『青空』を口ずさみながら、「こんなバスには誰も乗りたかねぇだろうなぁ・・・」と思いながらも、バスに揺られて最初の拘置所であるツインタワーへと送られた。(そのバスにはその後何十回となく乗る機会に恵まれることに(?)なる)
皆様ご存知の通り、アメリカは人種のるつぼと言われ、多種多様な人種や民族の人々が暮らしている。それは拘置所であったり刑務所であったりしてもやはり変わらないのだ。
拘置所に着いてまず最初にやる事は、多種多様な人種を乗せたバスから降りてきた人々を人種別に分けて、次の行き先が決まるまでの待機部屋に隔離することである。
何故人種ごとに部屋を分けるのか。敵対する人種を同部屋にすると瞬く間に喧嘩が始まるからであろう。
手錠と鎖で数珠つなぎにされた私たちは、1人ずつ警察官の前に進んで、警察官から受ける“What’s your nationality? ” (お前はどこ生まれのナニジンだ)という質問に対して、ホワイトであったりブラックであったりスパニッシュという様に受け答えしていき、その都度いく部屋が指定されるのだ。
私の順番が巡ってきた時、「アイアムジャパニーズ」と申告したところ、「そうか、other(その他だな。」と一言。笑 犯罪大国と言われるアメリカそしてここロサンゼルスでも、やはりアジア系、特に日本人は珍しいらしい。とりあえず行く部屋のないその他の連中と混ぜて留置されるのだ。
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(3/17/2022)
プロフィール
鹿児島県出身。国際結婚を果たしてラスベガスで生活したのち、ロサンゼルスに移住。
同コラムでは、犯してしまった犯罪とそれを償うための服役生活についてを明かすが、いたって普通の一般市民。二児の父であり、飲食業界に勤める。
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