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飲酒運転で警察車両とカーチェイスをした後、アメリカ・ロサンゼルスで刑務所暮らしをすることになった日本人。
サム(仮)による一年間の服役実録記。
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皆さんは囚人護送用のバスを見たことがあるだろうか?その名の通り、被疑者あるいは犯罪者を移送するために使用するバスだ。
目張りがされていて中はほとんど見えないし、中からも上の方にある2センチほどの隙間からしか外が見えない状況になっている。前列側の通常座席がある位置には、人1人が入れる位の動物園の檻のような箱型のゲージが左右に4つずつほど設置されている。ここには他の人とは一緒にできないような凶暴性のある凶悪犯罪者であったり、女性であったりが入れられる。
そして後列側には、横並びのベンチシートが4列ほどあり他の人たちは(私も)ここに入れられる。シートはもちろん硬く、座り心地もこの上なく悪い!ケツが痛くなること請け合いなのだ。笑 そして彼らがバス内に持ち込んだ食べ物のカスや菓子袋などが散乱しており、汚く、まさに掃き溜めといった感じなのだ。そしてやはり騒々しい事この上ない。
普段一緒にいることのない女性収容者が同乗していると、男どもは「おっぱいを見せろ」だの、ここではとても書けない様な「○○️️」とかやりたい放題言いたい放題なのだ。ただ、女性の方もさすがに海千山千の強者ばかり。「坊や達、私のおっぱいを見て天国に行きな!」と啖呵を切って服を手繰って胸を見せつけたりしていた。そのたびに男性陣(自分も結構楽しんでおったな笑)はヒートアップして、まるで男子高校の生徒さんが修学旅行できれいなバスガイドさんと出会った車内バスのように狂気乱舞しているのだ。男っていうのはやっぱりバカで単純なんだなと思うことしきりである。ちなみに私は男子校出身だった。笑
裁判所に行く際や他の施設に移動する際にはこのバスで送迎してくれるのだが、あまり良い思い出は無い。
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次回は3/17(木)!
(3/10/2022)
プロフィール
鹿児島県出身。国際結婚を果たしてラスベガスで生活したのち、ロサンゼルスに移住。
同コラムでは、犯してしまった犯罪とそれを償うための服役生活についてを明かすが、いたって普通の一般市民。二児の父であり、飲食業界に勤める。
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