VOL.1 はじめに【実録】アメリカ刑務所の実態

.

.

飲酒運転で警察車両とカーチェイスをした後、アメリカ・ロサンゼルスで刑務所暮らしをすることになった日本人。
サム(仮)による一年間の服役実録記。

.

 

.

この手記を書くにあたって読者の皆様に知っていただきたい事は、自分は決してこれを良いこととは思っていないし、私は、飲酒・酒気帯び運転は重大な犯罪であるという事を重々承知しております。自慢できるような話しであるわけではないということも分かっています。ただこの経験を他山の石として知ってもらいたいと言いますか、こういうことをすればこういうことになるんだろうというのを理解していただければと思います。それは日本でもアメリカでも同じです。

 

ただし経験談として書くにあたって多少面白おかしく書いている点があります。それも決して反省していないという訳ではありません。ただ、自分の犯した罪と経験を皆皆様方に面白おかしく読んでいただきたく思い、書いた次第です。

 

   —

 

以前らららの誌面コラムにて、実刑判決を受け刑務所に入った話を書かせていただいた。事件が起きたのは2015年の事だったので、あれからもう7年の時が経っているのだ。そしてその経験談をここに記していくにあたり、50も半ばになって、わが人生を振り返ってみればこういった事も成るべくしてなったというか・・・。自分はヤクザでもギャングでも無く、まぁ言うなれば普通の一般的な生活を営んでいるものではあるが、今までの人生、自分でも呆れるほどの様々な事件や出来事があり、よくもまあ無事(?)に、よくぞ死なずに生きて来れたものだなと思う事も多々である。

 

塀の中から解き放たれ、晴れて自由の身となったわけだが、だからといって全くの自由が得られるわけではない。これは日本でも同じだと思う。出所後、約3年間はプロベーション(日本語で言うところの保護観察処分である)と言う重い枷をつけられることになる。この期間は例えば日本に帰国することもできず、それどころか州外への旅行なども規制され、自由な行動がままならないのだ。

 

その事はまた後々書こうかと思うのだが、ともかくプロベーション期間もやっとこさ解けて、重い罰も受け、たくさんの罰金も課せられ、自分なりに社会に対しての禊も果たせたかなと思えるので、世間の皆皆様方に注意喚起を促す意味でも、(お前に言われたか無ぇ。と思われるだろうが笑)実体験した刑務所暮らしの手記を書かせていただこうと思う。まぁこんなことをする阿呆は世の中でもそうそうはいないだろうが。笑

 

ただ、ららら編集部の方から伺った話では、自分のこの失敗談に興味を持ってくださる方が結構な数いらっしゃるらしく、そしてまたその体験談を、もう少し掘り下げて書いてほしいと言う依頼を受けたこともあり、恥ずかしながら前回書ききれなかったことなども含めてお話ししたいなと思う。当時、辛いことや苦しいことも多々あったが、自分が天性持っているのであろう超楽観的思考により、どんな状況であれその状況を楽しんでみようかという、ある意味変態的な性格が、そうさせることなのか・・・。所々、その状況を楽しんでいる自分が居たことも否定できない事実。今思い返せば有り難い経験であったとも思えるのだ。不謹慎な部分もあるのではと思うのだが、自分の当時の気持ちのままこのコラムを進めていこう。

.

.(2/15/2022)

プロフィール

鹿児島県出身。国際結婚を果たしてラスベガスで生活したのち、ロサンゼルスに移住。

同コラムでは、犯してしまった犯罪とそれを償うための服役生活についてを明かすが、いたって普通の一般市民。二児の父であり、飲食業界に勤める。

.

.

☞コラムバックナンバー

☞コラムを第一話から読む

☞姉妹コラム「あの時何が起こった」を読む

.

ホームに戻る

.

.

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。