.
v
Vol.26
BLACK LIVES MATTERを訴えたクラフトビール
.
どうも皆さん、お久しブリューイングです!ようやくサマータイムにも慣れ、仕事終わりのビールがより美味しい季節になってまいりました。
先日のコラムVol.24で、コロナ禍で市民のために自らの命を張って働いてくれた勇敢なヒーロー達を讃えたクラフトビールを紹介しました。
エッセンシャル・ワーカーと呼ばれる医療従事者、消防士、警察官の方々です。しかしあろう事かコロナ真っ只中に、これとは全く逆の事件が起きてしまいました。
.
.
肌の色が黒いという理由で、市民の命を守るはずの警察官に殺されるという悲惨なニュースは、コロナ禍で世界中の人々を憤慨させたのは記憶に新しいです。
人種差別は今に始まった事ではありません。悲しいですが人種差別はアメリカの歴史の一部であり、これが現実です。僕も差別対象のアジア人の一人としてここアメリカで生活をしてるのだと改めて痛感しました。
世界中で黒人差別反対運動が激化する中、この深刻な社会問題に立ち上がったブリュワリーは少なくありませんでした。
.
.
以前、コラムVol.16『LAの面白いエリアとビールのアル関係』で紹介したロサンゼルスのホーソン市にあるCommon Space Brewery(コモン・スペース・ブリュワリー)もそのうちの一つでした。
Black Lives Matter(ブラック・ライブス・マター)と書かれたパッケージ。BLMとも略されるこの意味は、『黒人たちの命も大切だ』と日本語で訳されます。
このビールの名前は”Take Action”。『何か行動しようぜ!』とピンクのマニキュアをした黒い腕が、拳を天に突き上げているのが分かります。
.
.
缶の裏にはMade in LAと書かれたアフロの黒人女性のイラスト。そしてイラストを描いたLAのアーティストの名前も添えられてました。
こちらは黒人差別反対の社会運動をする団体・BLMを支持するプロジェクトとして造られたビールで、この売上げの一部がBLMロサンゼルス支部に寄付されるというなんとも素晴らしいプロジェクトである。
これだ!僕がクラフトビールを愛する理由はここにある。このコラムを通して僕が何度も口すっぱく言っている『クラフトビールはただのお酒ではない』という意味が少しは分かって頂けたかと思う。
社会問題にも勇敢に立ち上がり、コミュニティーを形成し、ムーブメントを起こす。クラフトビールの面白さはここにある。
いや〜、クラフトビールの世界って美しい。ぜひアナタも近所のブリュワリーをサポートしてあげてください!
.
.
来週はこの続きで、こちらのビールと実際にここを訪れたブリュワリーレポートを兼ねてご紹介したいと思います。それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!
.
(3/28/2022)
とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
。
/
.
:
.