【ロサンゼルス観光】日本酒とクラフトビールを醸造する日本人オーナーのブリュワリー

.

v
Vol.37
日本酒とクラフトビールを醸造する
日本人オーナーのブリュワリー

..

どうも皆さん、お久しブリューイングです!皆さん楽しいお酒飲んでますか?

 

 今回は日本酒好き必見です!LAに住む呑兵衛には堪らない超ド級の情報をお届けしちゃいます!

 

 言うまでもなく、クラフトビール好きの僕ですが…。実はビールだけではなくアルコール全般大好きなのはここだけの話です笑 クラフトビールの情報を発信しているので、他のお酒には事は触れてはいけないような感じもありますが…。

 

 今日はビール好きはもちろん、日本酒好きも喜ぶブリュワリーをご紹介させてください。なんとLAに唯一1軒だけ、クラフトビールと日本酒を醸造するブリュワリーがあるんです。しかもオーナーさんはなんと日本人女性

.

.

  NOVA BREWING CO.(ノバ・ブリューイング・カンパニー)という醸造所で、場所はLAのダウンタウンから20〜30分東にあるCovina(コビナ)市にあります。

.

.

 LAにある約100軒の全ての醸造所を自分の足で訪れた僕でありますが、正直な所どのブリュワリーも美味しく、あまり大きな差を感じません。特に大ブームであるIPAやHazy IPAはズバ抜けて他とレベルが違うような美味しい味のビールに出会う事はごく稀です。

 

 僕のようにあまりお酒が強くなく、少量で気分良くなってしまう人間からすれば、3杯目以降は何を出されても結局美味しく感じてしまいます。

 

 僕が何を言いたいかというと、ビールの味自体では、あまり個性の違いを感じないという事です。

.

.

 以前コラムで書きましたが、僕にとってブリュワリー巡りは美術館巡りと同じです。ビールの味以外にもブリュワリーを構えるロケーションだったり、空間デザインだったり、アートワークだったり、ビールを軸に様々な要素を五感で感じるのです。

 

 あくまでビールの味だけの話ですが、100軒回って強烈に衝撃を受けて印象に残ったブリュワリーは数軒しかありません。今日ご紹介したいNOVAさんはそのうちの一つ。

 

 理由は至ってシンプル。他では絶対に飲めない個性溢れる味のビールだから。ここで造っているビールはとにかく全部がユニークで始終唸りながらテイスティングをしましたが、その独特な味の答えはここのブルワー(醸造家)さんにありました。

.

.

 ジェームスさん(写真左)は生まれも育ちもロサンゼルスのアメリカ人。小さい頃から日本カルチャーが好きで育った彼は、ビールと日本酒の造り方を学ぶために日本へ渡り日本で修行をしてアメリカに帰ってきたまさに逆輸入ブルワーなんです!

 

 そんな背景から、彼の造るビールには日本のエッセンスを取り混ぜていたり、アメリカしか知らないアメリカ人ブルワーにはない発想が全てのビールに散りばめられています。

.

 

.

 例えばこのOKINAWA SMOKEというビール。わざわざ沖縄から黒糖を取り寄せて造ったスモーキーなフレーバーのするエールで、ドイツでは一般的なスタイルだそう。このスタイルがアメリカにあまりない所に目をつけ、そこに日本の要素である黒糖を取り入れオンリーワンの味を見事に完成させました。

.

.

 そしてこちらがGINJO 7(ギンジョウ・セブン)と呼ばれるNOVAさんのシグネチャービール(代表する看板ビール)のシリーズ。こちらはGINJO 7のラガー。なんとこのシリーズはビールの酵母ではなく、日本酒醸造に使用する酒酵母で造ったビールなんです。

 

 ギンジョウとはもちろんあの事。そう、忘れてはいけませんよ!ここは日本酒も醸造するブリュワリーです。クラフトビールと日本酒を飲めるブリュワリーなんて、まさにロサンゼルスのお酒の玉手箱や〜!

 

 日本酒も試飲しましたが本当にどれも美味しく、日本から持ち帰った日本酒職人魂を肌で感じる事ができました。この日たくさんの種類をテイスティングさせて頂きましたが、僕が一番感動したビールはこちらでした。

.

.

 GINJO 7シリーズのブラウンエール山椒オレンジの皮を使用し、日本酒酵母で発酵させたビール。最初、え?と思いましたが、普段IPAばかり飲んでいる自分にはこの味わいが衝撃的過ぎてスタンディング・オベーションでした。

 

 この日僕は自身のYouTubeチャンネルのブリュワリーレポートの撮影でお伺いさせて頂きました。このコラムを読んでNOVAさんに興味を持った方、ぜひこちらも酔うチェックしてください!

【工場見学】LA初!日本酒も造るクラフトビール醸造所 | Nova Brewing Co.

 

 日本酒やビール好きは多いですが、実際にどうやって造られているか分からない方が多いと思います。この動画を見るだけでかなり勉強になる事間違いありません。

 

 実際に醸造している関係者しか入ることが出来ない所まで工場見学させて頂き、他ではなかなか見る事のできない超貴重映像も満載です!

 

 日本での修行時代の生活や、日本とアメリカに対する考え方や、ビールと日本酒造りに対する熱い想いなど、ジェームスさんにたくさんインタビューしてきました。

 最後に、なんでGINJO 7(セブン)と名付けたの?とジェームスさんに聞くとこんな答えが返ってきました。

 

 僕の大好きな映画、黒澤明監督の『七人の侍』からです!

.

.

 コビナ市は、LAに長年住んでいても行った事がないという方も多いかもしれません。でももしアナタがクラフトビールや日本酒が好きだったら行く理由ができましたね!

 

 それでは来週もビールコラムをお楽しみに。それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!

.

.

.

(6/13/2022)


とも蔵  TOMOZO      クラフトビール探検家

LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel

▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む

/

気分SoCal ビールで乾杯!をもっと読む
ホームに戻る

.

:

.

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。