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Vol.41
今アメリカで流行っているドイツ生まれのビールとは?
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どうも、お久しブリューイングです!益々ビールが美味しい季節になってきましたが、皆さん最近面白いブリュワリーやビールに出逢いましたか?
さて先週のコラムでは、急遽内容を変更してアメリカ独立記念日に限定発売されるダブルIPAについてお話しさせて頂きました。本日こそは、ここ数年でアメリカのブリュワリーでも一般的に見るようになったドイツ生まれのKolsch(コルシュ)というスタイルについてお話しします。
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コルシュ(ドイツ語: Kölsch)というビールのスタイルの一つ。英語の発音はコルシュですが、日本語だとケルシュと表記される事が多いです。どちらでも構いませんが、今回はコルシュで統一させて頂きます。
コラムVol.39『パサデナにあるコロンビア人が営むおすすめブリュワリー』でご紹介した、パサデナにあるコロンビア人が営むおすすめブリュワリーは酔うチェックされましたでしょうか?
そこで僕が一番感動したビールがコルシュでした。コルシュは、ドイツのケルン地方で伝統的に造られているビールのスタイルで、ケルンで醸造されたビールのみコルシュと名乗る事が許されています。
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なのでそれ以外で造られたビールは、コルシュ・スタイル(風)と表記しています。ウィスキーのスコッチに似てますね。スコットランドで造られたウィスキーだけがスコッチと名乗る事ができます。
以前、コラムVol.3『ビールは世界に〇〇種類以上』で、ビールは世界中に100種類以上の造り方(スタイル)があり、その殆どのスタイルはラガーとエールから派生していると説明しました。
そうなんです。この地球上で飲める殆どのビールは、大きい括りで言うとラガーかエールのどちらかに分類されます。スタイルについて詳しく解説した記事がありますので、気になっちゃった方は、コラムVol.28『これでアナタもビール通!スタイルについて知ろう』を読んでください。
そこで解説したように、ラガーは下面発酵という手法で精製したビール。エールは上面発酵という手法で精製したビールです。
ドイツと言えばベルギーと並んでビールの愛飲国として有名ですが、そんなドイツで生まれたビールのスタイルの一つがコルシュです。
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コルシュは、上面発酵酵母(エールで使用される酵母)を使用し、下面発酵のラガーに近い低温で熟成させるのが特徴で、まさに両方の造り方をミックスしたスタイルと言えます。
ABV(アルコール度数)はおよそ5%前後で、味の特徴としてはホップの香りがしっかりしていて、フルーティーなフレーバーがありながら、日本の大手ビールのように苦味が少なくスッキリ爽快な喉越しなので、日本人にはとても馴染みやすいスタイルです。
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本日のコラムで紹介した写真は、カリフォルニア州サンディエゴにあるKarl Strauss Brewing Co.(カール・ストラウス・ブリューイング・カンパニー)という醸造所です。
クラフトビールの聖地として知られるサンディエゴのクラフトビールシーンを昔から牽引し続ける超有名なブリュワリーです。LAのダウンタウンにもタップルームがあったのですが、残念ながらパンデミックにより閉店してしました。
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こちらはまさにアメリカのクラフトビールを語る上で必要不可欠なブリュワリーなので、LAの大衆スーパーでも安易に買う事ができるます。まだ飲んでいない方は、ぜひ街角で見つけたら試してください。
今日はビールのスタイルについてお話ししましたが、ん?なんかビールって掘り下げたら面白そう…。なんかクラフトビールが気になってきたぞ!って思った方、いらっしゃいますでしょうか?
ぜひそんなアナタに酔うチェックしてもらいたいYouTube動画があります!この動画は、日本ビール検定の公式テキストを要約した内容で、ビールについての知識や酒場で使えるウンチクについて30分間ひたすら語り散らかしております。
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これからビール検定試験に興味があるって方、ビールの知識が何もない状態でいきなり読んでも難しいので、ぜひこの動画を基礎知識として見てから本を読むことをおすすめします。とっても分かりやすくて、ビールが楽しくなりますよ!
それでは今日はこの辺でお開き。来週のビールコラムもお楽しみに。
それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!
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(7/11/2022)
とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
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