スーパーボウルがロサンゼルスで開催 2月13日(日)ソーファイ・スタジアム

v

f

v

アメリカ101 第119回

y

いよいよロサンゼルスが「スポーツの世界の首都」の本領を発揮する大イベントとなる「アメフト」のロサンゼルス・ラムズ(Rams)と、“宿敵”サンフランシスコ・フォーティーナイナイーズ(49ers)の“決戦”が、今週末1月30日(日)にロサンゼルス国際空港に近いイングルウッド市ソーファイ(SoFi)スタジアムで行われます。アメリカで最も人気のあるスポーツとされるプロ・フットボール・リーグ(NFL)の優勝チームを決めるスーバーボウルへの進出をかけた“準決勝戦”です。そして“決勝戦”も同じくソーファイ・スタジアムで2月13日(日)で開催というわけで、ラムズが勝てば、2戦連続で本拠地での試合となり、負けてもロサンゼルスは今後数週間はお祭り気分が横溢することになります。 

r

「スポーツの首都」ロサンゼルスについては、2年前にこのコラムで触れたように、今年のスーパーボウルの続いて来年1月には、大学アメフトの全米チャンピオンを決める学生王座決定戦(College Football Playoff National Championship)が同じくソーファイ・スタジアムで開かれます。同じ年の6月にはゴルフのメジャー選手権のひとつ、全米オープンがロサンゼルス・カントリークラブで開催。2026年にはカナダ、アメリカ、メキシコの3カ国が共同開催するFiFAワールドカップがアメリカ国内では10都市で開かれ、ロサンゼルスでの試合も予定されています。会場としてはパサディナのローズボウルかソーファイ・スタジアムが候補です。その後は、世界最大のスポーツ・イベントである夏季オリンピックの2028年開催が控えています。ロサンゼルスでの夏季五輪開催は、1932年と1984年に続くもので、同一都市での3回開催はLAだけです。「スポーツ都市」としてのロサンゼルス国際的な地位を示すものでしょう。それはスポーツ施設の充実ぶりにみられます。 

r

2020年9月にオープンしたソーファイ・スタジアムは、大規模な施設としては、ローズボウルとダウンタウンのロサンゼルス・メモリアル・コロシアムに次いで3か所目です。いずれも収容人員が7万人をオーバーする規模で、ソーファイ・スタジアムは座席調整で10万人に増やすことができるとのこと。 

r

次回のオリンピックでは、メインスタジアムとして、歴史と伝統があるコロシアムを使用するか、それとも、最新施設が整ったソーファイにするか組織委員会では決めかねているようです。開会式と閉会式を別々の会場で実施するという前例のないやり方や、ビデオで結ぶ2会場同時進行開催により、合計20万人の観客が加わる開会式といった突飛なアイディアも検討されているとのこと。そして30日のラムズ対49ersでは、試合の帰趨だけではなく、観客の応援ぶりがどうなるかが大きな話題となっています。両チームはシーズン18週目の今月9日にソーファイ・スタジアムで対戦、大接戦の末49ersが延長戦の末勝利したのですが、アウエイの敵地での試合にもかかわらず、49ersを応援する観客が半分近くで、歓声の大きさではラムズ側をはるかの圧倒しました。

s

サンフランシスコ一帯から多数のファンが駆け付けたのか、ロサンゼルス在住のファンが多かったのか不明ですが、今回ラムズ側は、クレジットカードによる入場券の販売をZipCodeを使って「ロサンゼルス大都市圏の住民」に限定するとの非常措置をとっています。しかし転売業者の間では制限なしに購入が可能となっており、ラムズのオフェンス・タックル、アンドルー・ホイットワース選手の妻メリッサさんが、入場券保持者に49ersファンへの転売をしないよう訴えるツイッターを発信するなど、“場外戦”も注目の的です。 

f

f

f

アメリカ101をもっと読む
ホームに戻る


著者/ 佐藤成文(さとう しげふみ)

通称:セイブン

1940年東京出身。早稲田大学政治経済部政治学科卒。時事通信社入社、海外勤務と外信部勤務を繰り返す。サイゴン(現ホーチミン市)、カイロ、ベイルート、ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス各支局長を歴任し、2000年定年退社。現在フリーランスのジャーナリストとしてロサンゼルス在住。


(1/25/2021)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。