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アメリカ101 第231回
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NHTSAが今年4月に発表したデータによると、全米の2022年の全米の飲酒運転に伴う交通事故死亡者は約1万3500人で、前年比でほぼ同水準、2019年比では33%増だったとのこと。このような高水準の死者数は2006年以来で、昨年の公式データは未発表ながら、わずかに減少した程度とみられています。同時に、この間の飲酒運転摘発による逮捕者数は数十年ぶりの低い水準にとどまっており、取り締まりの強化が飲酒運転への“抑止力”効果があることから、今後各州政府当局は検問などに力を入れる方針とのことです。
飲酒運転による事故死の増加は、新型コロナウイルス感染拡大が引き金になったようです。2020年からの感染拡大で、オフィスへの通勤に代わっての在宅勤務、リモートワークが増えました。その結果、通勤時間帯での交通渋滞がなくなったのを受けて、速度違反、シートベルト不使用、飲酒運転が顕著となったのに加え、取締り側の警察も、検問によるドライバーとの接触で感染の危険が高まるのを避けるために、交通違反のケースも“見逃す”という対応に切り替えたため、飲酒運転(DUI=driving under the influence)の摘発が減少するようになったとみられます。
当局者たちや交通安全活動家の間では、飲酒運転による死亡事故の防止策として、最も効果的なのは自動車自体に、ドライバーのアルコール飲酒水準が一定の限度をオーバーすれば、それを検知して自動的にエンジンがかからなくする装置を開発し、それを自動車に組み込むのがベストだとの見方が強いとのこと。それを受けて、NHTSAでは昨年12月に、すべての新車に、ドライバーのアルコール水準が一定のレベル以上の場合にはエンジンが作動しない装置を開発・据え付ける方向で、新技術規格の作成にあたる方針を明らかにしています。
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著者/ 佐藤成文(さとう しげふみ)
通称:セイブン
1940年東京出身。早稲田大学政治経済部政治学科卒。時事通信社入社、海外勤務と外信部勤務を繰り返す。サイゴン(現ホーチミン市)、カイロ、ベイルート、ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス各支局長を歴任し、2000年定年退社。現在フリーランスのジャーナリストとしてロサンゼルス在住。
(5/15/2024)
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