在宅介護と施設介護、 どちらを選ぶべきか?── 家族と予算で考える老後の介護プラン

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第11回
在宅介護と施設介護、
どちらを選ぶべきか?──
家族と予算で考える老後の介護プラン

高齢期を迎え、日本に帰国してから直面する課題の一つが「介護」の問題です。要介護状態になった場合、「自宅での在宅介護を続けるか」「介護施設に入所するか」という選択が求められます。これは単純な二者択一ではなく、ご本人の健康状態、家族構成、経済状況、地域のサービス体制によって最適解が異なります。

まず、在宅介護の最大の利点は、住み慣れた自宅で日常生活を続けられるという安心感です。介護保険サービスを活用すれば、訪問介護、訪問看護、デイサービス、ショートステイなど、状況に応じた柔軟な支援が受けられます。しかし、その分、家族の介護負担が大きくなるという現実もあります。特に一人暮らしの高齢者や、介護を担う家族が遠方に住んでいる場合には、在宅介護の継続が難しくなることもあります。また、住宅のバリアフリー改修や見守り機器の設置など、設備面でのコストも考慮が必要です。

一方、施設介護は24時間体制で介護職や看護師が常駐している点が最大の安心材料です。介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などが代表的な選択肢となり、要介護度が高くなった方や、医療的なサポートが必要な方には心強い環境です。ただし、月額費用が高額になる場合があり、入居時に数百万円単位の初期費用が必要なことも。また、人気施設は数ヶ月〜1年待ちとなることも少なくありません。

選択のポイントは「本人の要介護度と健康状態」「家族のサポート体制」「予算」の3点です。たとえば、まだ軽度の要介護状態で、家族が近くに住んでいるのであれば、訪問介護やデイサービスを活用しながら在宅介護を継続するのが現実的です。反対に、重度の介護が必要で、家族の支援が受けにくい場合は、早めに施設入居を検討したほうが安心です。

また、最近では「段階的な移行」も現実的な選択肢とされています。最初は在宅で介護を受け、状況の変化に応じて施設に移る、という流れです。まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、自分や家族にとって最も無理のない介護のかたちを一緒に設計していくことが大切です。

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(6/20/2025)


鍵山 学(Manabu Kagiyama)
不動産・ライフサポートのエキスパート
DOTOWN, Inc. 代表

25歳でアメリカ・サンディエゴへ渡り、現在まで26年以上にわたりアメリカでの生活を築いてきた。異国の地での経験を活かし、不動産、開発、ライフサポート事業を展開。現在は DOTOWN, Inc. の代表として、日本とアメリカの架け橋となるビジネスを手がけている。

DOTOWN(DOTOWN, INC. DRE#022113) は、日本で不動産開発や管理、介護・高齢者サービスなど幅広い事業を展開しており、「人々が安心して暮らせるコミュニティづくり」を理念に掲げる。鍵山はその経験をもとに、アメリカ在住の日本人がスムーズに日本へ帰国し、新たな生活をスタートできるよう支援するプロジェクト を進めている。 www.dotown.co.jp
■問合せ: m.kagiyama@dotown.co.jp t.saito@dotown.co.jp

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