日本の不動産市場は「二極化」ではなく「多層化」している

シェアする

広告

アメリカ長期在住者のための日本帰国計画
老後の移住と不動産購入ガイド

日本にスムーズ帰国&新生活スタート応援


日本の不動産市場は「二極化」ではなく「多層化」している

2025年以降の日本の不動産市場は、「都市が強く、地方が弱い」という単純な二極化では説明できなくなってきています。実際に起きているのは、より細かい多層構造への変化です。

まず、東京都心部や大阪中心部などの一等地では、価格は高止まり、もしくは緩やかな上昇を続けています。円安とインフレを背景に、国内外の富裕層マネーが「実物資産」として不動産に流れ込み、供給が限られているエリアでは値下がりの気配はほとんど見られません。特に新築・築浅物件は「価格よりも立地」が最優先される傾向が一段と強まっています。

一方で、地方全体が沈んでいるかというと、そうでもありません。人口減少が続くエリアでも、駅近・医療・大学・産業集積地といった条件を満たす地域では、賃貸需要が安定しています。半導体関連や観光、インバウンド需要が絡む地域では、賃料が上昇しているケースも珍しくありません。つまり「地方=危険」ではなく、「条件のない場所が厳しい」というフェーズに入っています。
興味深いのは、空き家問題の質の変化です。全国で空き家数は増え続けていますが、その多くは「使える空き家」ではなく、「立地・規模・法規制のいずれかに致命的な問題を抱える物件」です。逆に言えば、条件の良い空き家はすでに投資対象として市場に吸収され始めています。今後は「空き家があるから安い」のではなく、「再生できる空き家かどうか」が価値を分ける時代になります。

また、長期金利の上昇は住宅ローン市場にじわじわと影響を与えています。すぐに不動産価格が崩れるというより、「買える人」と「買えない人」の線引きがより明確になり、物件選別が厳しくなっています。結果として、中途半端な物件ほど売れにくいという傾向が強まっています。

これからの日本不動産は、「全国一律の相場感」で判断する時代ではありません。立地、用途、需要の質を見極め、どの層に、どんな価値を提供できるかが問われています。不動産は再び、“情報と目利きの差”が結果を分ける市場に戻りつつあるのです。

(2/11/2026)


鍵山 学(Manabu Kagiyama)
不動産・ライフサポートのエキスパート
DOTOWN, Inc. 代表

25歳でアメリカ・サンディエゴへ渡り、現在まで26年以上にわたりアメリカでの生活を築いてきた。異国の地での経験を活かし、不動産、開発、ライフサポート事業を展開。現在は DOTOWN, Inc. の代表として、日本とアメリカの架け橋となるビジネスを手がけている。

DOTOWN(DOTOWN, INC. DRE#022113) は、日本で不動産開発や管理、介護・高齢者サービスなど幅広い事業を展開しており、「人々が安心して暮らせるコミュニティづくり」を理念に掲げる。鍵山はその経験をもとに、アメリカ在住の日本人がスムーズに日本へ帰国し、新たな生活をスタートできるよう支援するプロジェクト を進めている。 www.dotown.co.jp
■問合せ: m.kagiyama@dotown.co.jp t.saito@dotown.co.jp

記事をシェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。