アメリカ長期在住者のための日本帰国計画
老後の移住と不動産購入ガイド
日本にスムーズ帰国&新生活スタート応援
第9回
地域包括支援センターとは?
高齢者の暮らしを支える“地域のよろず相談所”
高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために、欠かせない存在が「地域包括支援センター」です。名前は聞いたことがあっても、どんな機能を持っているのか、何を相談できるのか、知られていないことも多いのが現実です。とくにアメリカから帰国して日本の介護制度を初めて使う方にとって、このセンターは最初にアクセスすべき“入り口”ともいえる場所です。
■ 地域包括支援センターとは?
地域包括支援センターは、各市区町村が設置する公的な相談窓口で、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員(ケアマネージャー)がチームとなって高齢者とその家族を支援します。高齢者の総合的な支援拠点として、健康、介護、福祉、医療、生活支援など多様な相談に対応しています。
センターは通常、中学校区ごとに設置されており、居住地域に必ず1つは存在します。利用は無料で、誰でも気軽に相談できます。
■ 何が相談できるのか?
たとえば、こんなときに地域包括支援センターが活躍します:
・親の物忘れが増えた。認知症かもしれない
・退院後の生活に不安がある。どう介護を始めればいい?
・介護保険サービスを受けるには、何をすればいい?
・悪質商法や孤立の問題が心配
・一人暮らしの高齢者の見守り支援をしたい
このように、介護や福祉にとどまらず、権利擁護や地域とのつながり支援まで含めて相談できます。
■ 主な業務内容

■ アメリカからの帰国者にとってのメリット
アメリカで暮らしてきた方にとって、日本の福祉制度や介護の仕組みは分かりづらいことが多いですが、地域包括支援センターが最初の相談窓口としてとても頼りになります。
・要介護認定の申請方法
・ケアマネージャーの紹介
・地元で利用可能な介護・医療サービスの情報提供
といった実務的なサポートはもちろん、帰国直後の不安や地域での孤立感を和らげる「心の支え」としても機能します。
■ どうやって探す?
市区町村のホームページや窓口で、「地域包括支援センター」の一覧や連絡先が掲載されています。たとえば「〇〇市 地域包括支援センター」で検索すれば、該当のセンターを確認できます。
地域包括支援センターは、介護を始める人・受ける人、すべてにとっての「最初の相談窓口」です。制度が複雑で何から手をつければいいか迷ったら、まずここに相談することで、必要な支援を受ける道筋が見えてきます。とくにアメリカから帰国された方には、「日本での安心した老後」の第一歩として強くおすすめしたい制度です。
次回は「要介護認定とは?」を掲載します。


■住所:東京都港区麻布十番2丁目21-6
マンション / RC、2005年築
間取り:1DK〜1SLDK、25階
(6/4/2025)

鍵山 学(Manabu Kagiyama)
不動産・ライフサポートのエキスパート
DOTOWN, Inc. 代表
25歳でアメリカ・サンディエゴへ渡り、現在まで26年以上にわたりアメリカでの生活を築いてきた。異国の地での経験を活かし、不動産、開発、ライフサポート事業を展開。現在は DOTOWN, Inc. の代表として、日本とアメリカの架け橋となるビジネスを手がけている。
DOTOWN(DOTOWN, INC. DRE#022113) は、日本で不動産開発や管理、介護・高齢者サービスなど幅広い事業を展開しており、「人々が安心して暮らせるコミュニティづくり」を理念に掲げる。鍵山はその経験をもとに、アメリカ在住の日本人がスムーズに日本へ帰国し、新たな生活をスタートできるよう支援するプロジェクト を進めている。 www.dotown.co.jp
■問合せ: m.kagiyama@dotown.co.jp t.saito@dotown.co.jp






