Vol.2 ブリュワリー巡りのすゝめ
いや~世の中ね、興奮する事たくさんあるけど、一番興奮すんのはブリュワリー巡りをしてる時だね。間違いないっ!てなわけで、今回はサンドウィッチマンの入りでキックオフします。
「Brewery」ブリュワリー?ブルワリー?どちらでもいいですが、日本語にすると醸造所。そう、ビールは醸造酒だ。アメリカに来てすぐさまクラフトビールの虜になってしまった僕は…。
毎日自宅でクラフトビールを飲み比べては、休日にロサンゼルス中のブリュワリーに足を運び、ビアタンクを目の前にしてビールを楽しむ。「ブリュワリーって面白い!」まるで子供のようにニヤニヤ喜びながらビールを飲んで過ごす日々。
そんなアルコール臭いホップな暮らしをずっと続けているのだが、クラフトビールのおかげで僕のアメリカ生活は何百倍も楽しくなった。
”ブリュワリー飲み”の何が良いってまず雰囲気が最高!外観はただの倉庫なのに、一歩中に入るとカフェのようなオシャレ空間が目の前に広がる。天井が高く、心も開放的になり、財布の紐も緩くなる。サンセットタイムに屋外席でヤシの木を眺めながら飲むビール。そんなときゃ、誠に気分SoCalだ!
こちらはロサンゼルスのサンペドロにあるBrouwerij Westという超絶おすすめのブリュワリー。ちなみにBrouwerijは”ブリュワリー”のオランダ語。
ここは今現在、僕が独断と偏見で選ぶ『LAで訪れてほしいブリュワリー』のTOP3に入る。そして今まで訪れた中で、間違いなく一番巨大な倉庫だ。まだ行った事がない方は、これを読み終えたら直ちに行ってもらいたい。
さて、そんなクラフトビール漬けの日々を過ごしていた僕だが、ある不思議な事に気付いてしまった。「なぜかブリュワリーは観光地にない!」これはLAだけの話ではなく、他の都市や州や国にも共通している。日々是発酵しているビアタンクの大きさを見れば、その理由はイチモツ瞭然だ。失礼、一目瞭然だ。
ビールを造る醸造所は、広いスペースを必要とする。つまり必然的にブリュワリーは大きな倉庫型になってしまうので、繁華街や観光地から離れた土地の余っている郊外に構える事が多い。こんな便利なSNS時代だ。敢えて物価の高い観光地や、人々が土地を奪い合っている市内でやる必要はない。
実はそこにブリュワリー巡りの”楽しみ”が隠されている。美味しいクラフトビールを求めていると、普段あまり足を踏み入れない街やエリアに辿り着く。僕自身、クラフトビールが好きじゃなかったら絶対に行かないような場所は、今までいくつも訪れた。『観光地にはない』これこそが僕にとってブリュワリー巡りの醍醐味なのだ。
そしてブリュワリーに行ったら、是非やって欲しいのがビアフライト。僕は新しい所を訪れる際には、まず初めに”これ”でオーダーする。こんな感じで小さいテイスティング・グラスで何種類か頼む事をビアフライト(Beer Flight)と言う。
最初からパイントグラスでオーダーする方が値段は安いのだが、初めての場所だとどの味が自分の好みか分からないのと、色んな種類(スタイル)を楽しみたいのでこうしている。
開放感からついつい飲み過ぎてしまうが、そこはアテンション・プリーズ!財布のシートベルトはしっかり締めておこう。次回はビールの”スタイル”についてお話しします。それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!
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とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
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