Vol.3 ビールは世界に〇〇種類以上
皆さん、お久しぶりブリューイングです!ここ数年のクラフトビールブームで、日本でも手軽に色んなインポートビールや国産クラフトビールを味わえるホッピーな時代に突入しました。
「アメリカのビールは薄くてマジーよ!」「日本のビールが一番だ!」っていう会話は、昔むかしあるところに〜のニッポン昔話になりつつあります。
アメリカ人は本当にビールが好きだ。ビールに対する執着心は、とてもじゃないけど日本人には理解できないレベル。もう令和の時代だ。「米ビール=バドワイザー」の方程式はさっさと捨てて、ビールの鎖国を止めようじゃないか!
ブリュワリーで飲んでいると、個性溢れる色んなビールに出くわす。はじめて訪れるブリュワリーだと、僕はビアフライトでオーダーする。そう、小さいテイスティング・グラスで数種類のスタイルを楽しむ”アレ”だ。ちなみに下は友人のバースデーを祝うために、ここで造られている全種類のビールをオーダーした日の記念写真。
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オーダーしたビールを受け取ると、飲まずとも見てるだけで実にオモシロい!ズラっと並んだビールは、どれも一つ一つ個性が違う。色や香りや泡立ち。飲んでみると、味も全く異なる。まさに十麦酒十色。
アメリカへ来てはじめてブリュワリーで飲んだ日の衝撃は、今でも忘れない。『へぇ〜、ビールってこんなに種類があるんだ。』『こんな色もあるの?』
そして昼間からブリュワリーで楽しむ大人たちの無邪気な笑顔。日本にいた時は、いわゆる大手の”大衆ビール”ばかり口にしていた僕は、何もかもにカルチャーショックを受けた。
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それでは、ここで一つ目のクエスチョンっ!先程からチラホラ出てくる”スタイル”という言葉。そもそもビールの『スタイル』って一体何なのでしょうか?
ズバりそれは、『ビールの造り方』である。”造り方”と言うと、難しそうに聞こえるが、日本人に馴染みのあるお酒で例えると分かりすい。
お酒が好きな人なら、『何焼酎が好き?』って会話を一度はした事があるだろう。一概に焼酎といっても、芋、麦、米、黒糖、蕎麦などの種類がある。泡盛はタイ米で造られた焼酎だ。日本酒も同じように、純米大吟醸、純米吟醸酒、大吟醸酒、本醸造酒など様々な”造り方”がある。ワインだってウィスキーだってそう。
これこそが『スタイル』である。ただ他のお酒と違うのが、ビールはその数がハンパでない!子曰く、この地球上に存在するビールのスタイルは100種類以上。
そのうち日本で一般的に親しまれているスタイルは、ほんの数種類。そしてその殆どが、ラガーとピルスナー。大手ビールの商品名にもなっているあの”ラガー”は、ビールのスタイルに由来している。
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100あるビールのスタイルの原点を辿っていくと、『エール』と『ラガー』の二大巨頭に辿り着く。つまりこの世に存在する”ほぼ全て”のビールは、この2つから枝分かれして生まれたスタイルなのだ。
日本では『とりあえずビール!』『乾杯のビール!』のような、飲みの場の前座という文化が深く根付いている。日本人にとって、麦酒はあくまで前説的な役割でしかないアルコール飲料に過ぎない。でもちょっと待ってほしい。ビールを語る前に、せめて何十種類か試してもらいたい。
『ビールではじまりビールで終わる!』ビールは、”乾杯の一杯”で終わるほどツマラナイ世界ではない。ビールもワインといっしょ。皆さんがその日の料理、気分、テンションでお酒を飲み分けるように、僕もシチュエーションを選んでビールを飲み分ける。
世界中に泡の数ほどあるビールのスタイル。それぞれの違いを感じながら飲むととってもオモシロい世界なんです。ぜひ皆さんも100種類ある中から、自分の一番好きなスタイルを見つけてください!
今回紹介したのは、ロサンゼルスのイングルウッドにあるThree Weavers Brewing Co.というブリュワリー。LAのクラフトビールシーンを語る上で外せない、必須科目的な超有名な醸造所だ。
VONSなどLA市内の大衆スーパーにもあるので、知っている方も多いでしょう。最近では日本にもインポートされ、日本でも熱狂的なファンが増えてます。ビール好きの方は是非試してみてください!
さて、次回はもっと掘り込んだスタイルの説明と、クラフトビールを語る上で絶対に外してはイケない大人気のスタイル・IPAについてお話しましょう。
それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!
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とも蔵 TOMOZO クラフトビール探検家
LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む
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