【ロサンゼルス観光】自然発酵とは?ちょっと進んだビールのお話

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Vol.32
自然発酵とは?ちょっと進んだビールのお話

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 どうも皆さん、お久しブリューイングです。今年もLAの街をジャカランダの花がキレイに紫で染める季節になりましたが、元気に美味しいビールを飲んでますか?

 今日は先週の続きで、およそ100軒あるLAのブリュワリーの中でも、僕が最もおすすめするブリュワリーについてお話させて頂きます。

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 ロサンゼルスのNorth Hills(ノース・ヒルズ)という街にあるCellador Ales(セラドアー・エール)という醸造所です。僕が取材に行った時にたまたまオーナーさんがいたので、撮影後に一緒に写真を取らせて頂きました。まだ若干30過ぎという若さにビックリです。

 このブリュワリーではビール醸造で一般的に使用されるステンレスのビアタンクは一切使わず、自然発酵という手法で全てワイン樽を使用してビールを造っています。

 

 自然発酵でビール醸造する場合は、野生酵母を使います。野生酵母とは、空気中や土に生息している天然の酵母です。一般的なビール醸造に使われる人工培養の上面発酵酵母(エール)下面発酵酵母(ラガー)と違い保管ができないので、発酵管理や温度調節を行う場合は窓を開けるなどして空気中から取り込むしか手段がありません。

 これだけでも、最新テクノロジーを駆使した一般的な醸造よりもどれだけ手間が掛かるか想像できるでしょう。だからこその野生酵母から醸造されたビールは希少価値が高く、マニアの舌を唸らせるわけです。

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 こちらがこのブリュワリーのビールメニューです。拘り抜いたビールが全員大集合です!僕が一番感動したビールはこちら。なんとビーツを使ったビールです。

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 ビーツは日本ではあまり親しみがない野菜ですが、根っこの野菜でとても栄養価が高くアメリカではとても人気です。ビーツとビールって全くイメージが湧かないと思いますが、この土臭い根っこの香りがビールの甘さと絶妙な化学反応を起こしてました。

 あまりに感動した僕はビール好きの女房のために、To-Goでもこちらにビールを購入しました。今夜はビーツギャザー!次行ってみよう!

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 自然発酵のビールとして最も有名なのはベルギー産のランビックと呼ばれるスタイルのビールです。ランビックとは、ベルギーのブリュッセル地域で造られた自然発酵ビールのみを指します。

 アメリカに来るとわかりますが、大衆スーパーのビールコーナーの品数があり過ぎて、どれを選んだらいいかわからないという方は多いはずです。ビールが好きでもっと色々探検したみたい!と思った方は、ぜひラガーやエールとはまた違った味わいの自然発酵ビールを楽しんでみてください!飛ぶぞ!

 

 それでは皆さん、酔い一日を。乾杯っ!

 

(5/9/2022)


とも蔵  TOMOZO      クラフトビール探検家

LAを拠点に著書やSNSなどでクラフトビールについて日々配信する、とも蔵さん。本業はグラフィックデザイナーで写真家。「クラフトビールはアート。ブリュワーさん一人ひとりがアーティストであり、彼らの世界観が描き出されているんです」
とも蔵さんのコンテンツ: https://linktr.ee/tomozobeer/
とも蔵さんYouTube: https://www.youtube.com/channel

▶︎らららインタビュー記事 「ロサンゼルスで暮らす人々:とも蔵」を読む

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