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第四十八回
日本の先生の想い
「部活の顧問になりたくて、教員免許を取りました」
日本の中学校と高校には、学校の先生が放課後に、スポーツや音楽、芸術等を子ども達に教えて下さる「部活動(通称『部活』)」という取り組みがあります。部活は、先生や仲間と共に目標に向かい、時に困難にぶつかる経験をしたり、チームワークやリーダーシップを実践的に学んだり、先輩との関係から礼儀を学んだりと、生きていく上で役立つ力を身につける事ができる貴重な機会となっています。しかし、先生のご負担が大きいとして、中学校の部活を学校外の取り組みとしていくという国の方針が決まり、徐々に地域の取り組みへと移行しています。確かに先生のご負担は少なくはないのですが、私がお会いする先生方は、「部活は生き甲斐」とおっしゃいます。
学校の活動であれば、経済的な負担も小さく、どのような家庭の状況であっても、チャレンジのし易さがあります。学校の授業と部活が連動している事のメリットも多くあります。先生との時間をより長く共有する事となり様々な問題に気づき易く、成績も見える事から何か異変があった時にも気づき易い。また、部活の先生は畏怖される存在ですので、子どもが良くない方へ行こうとした時にも向かわせない抑止力にもなっていると思います。地域移行となると、技術を教える事は専門の指導者ができたとしても、技術だけではない他の良い効果が失われるのではないかと気になります。
昨年、子ども達の指導に役立てる為とおっしゃって、休日返上で遠路はるばる学びに来られた公立中学校の野球部の先生達と出逢いました。先生達は口を揃えて、「部活の顧問になりたくて教員免許を取りました」とおっしゃいます。仕事の量や時間の削減だけではなく、仕事のモチベーションとなっている動機や夢を奪わないようにする事も働き方改革の視点として大切な事と思います。無くしてしまえば問題は起こりませんが、それが子ども達の為になるのか。国の方針を受け入れつつ、このピンチをチャンスに変えていけないかと考えています。(次号に続く)

(11/5/2025)

筆者・森 日和
禮のこと教室 主宰 礼法講師
京都女子大学短期大学部卒業後、旅行会社他にてCEO秘書を務めながら、小笠原流礼法宗家本部関西支部に入門。小笠原総領家三十二世直門 源慎斎山本菱知氏に師事し、師範を取得する。2009年より秘書経験をいかし、マナー講師として活動を開始する。
2022年より、廃棄処分から着物を救う為、着物をアップサイクルし、サーキュラーエコノミー事業(資源活用)・外国への和文化発信にも取り組む。
https://www.iyanokoto.com
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