日本中がとんでもない事になっている。田中将大の8年ぶりの日本プロ野球復帰に大盛り上がりだ。7年間在籍したヤンキースとの契約更新が難航しているのは知っていたが、まさか本当に帰って来てくれるとは!年俸は9億円。ジャイアンツ菅野投手の8億円を抜く日本プロ野球史上最高額だ!もっとも田中投手のメジャーでの実績と話題性を考えればもっと出しても良かったと思うが、来年再びメジャー復帰を目指す彼にとっては、金額はそれ程問題ではないのかもしれない。それより、記者会見で語った「楽天イーグルスで投げたかった!」「東北の皆さんの前でピッチングを見てもらいたい!」「生半可な気持ちでは絶対に勝てない、優勝を目指します。」なんとも泣ける言葉ではないか!この7年間で野球人としても、社会人としても大きく成長したことを日本中が感じたのではないか。
では、田中投手はどれくらい今シーズン活躍出来るのか。どうしてもファンは8年前、楽天最後の年の活躍「24勝0敗1セーブ」というとんでもない実績を期待してしまうが、それはあまりにも酷な話だ。あの当時野村克也さんが残した「マー君神の子、不思議な子」という言葉は、「神の子」は分かるが「不思議な子」の意味は、天然ぽいところがあるということかなと長い間私は勝手に理解していたが、そうではなかった。その後野村さんに聞いたら、「試合でマー君が5点リードされて今日こそ敗戦投手になると思った時に、不思議と味方打線が奮起して逆転してくれた!」と。そうなんです!あの24勝には何回もこういった奇跡があったのです。今シーズンも奇跡が再び起きてくれるのか。
他球団の選手もマー君との対戦を心待ちにしている。なんと言っても現役バリバリのメジャーリーガー投手の球を打つことが出来るのだ、やる気が出ないわけがない。ジャイアンツの坂本あたりは打ち気マンマンだ。そうなんです、今シーズンのプロ野球は圧倒的に面白いのです!
私には夢がある。あの甲子園を沸かせた日本ハムファイターズの斎藤投手との対決を再び実現してもらいたい。高校時代は同じように華々しい活躍をした二人だが、時が経ち今や年俸9億円と年俸1250万円の差があるなか、斎藤投手はどんな気持ちで田中投手の復帰を考えているのか。キャンプ情報では早くもブルペンで全力で投げているという。願わくば夏前にも2人の直接対決を見たい。更なる願いは、私の高校の後輩でもある斎藤投手に投げ勝って欲しいのだ!開幕、待ち遠し過ぎるぞ!
最後に、田中投手の今シーズンの成績予想。14勝5敗。プレッシャーの中、この成績を残せたら合格点です!
偉そうにすみません。
■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。