この職業 私には無理です

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最も自分に向いていない職業は何かを考えてみた。真っ先に浮かんだのが「潜水艦の乗組員」これしかない。原子力潜水艦は任務として1ヶ月以上海に潜る事もある。私、喫茶店に入っても滞在時間は15分、毎日の入浴もせいぜい5~10分、まさに烏の行水なのだ。小学生の頃はよく先生に「伊藤君もっと落ち着いて!」と注意をされていた。私の落ち着きの無さは筋金入りだ。

絶対になりたくないが、怖いもの見たさで潜水艦乗務員の生活を考えてみた。何と言っても太陽、夕焼け、夜空の星を見ることが出来ないのは辛すぎる。風も吹かない。艦内の天井は低く通路は狭い。逃げ場が無いのだ。考えただけでも恐ろしい。曜日感覚も無くなるに決まっている。限られた空間の中での集団行動で人間関係のストレスも予想される。そのような環境下で国を守る使命を遂行するのだ。乗務員になるには閉所耐性テスト、長期隔離テスト、パニック耐性テストなどの特別な試験があり、幾つもの難関をクリアしなければならない。私など面接会場に近づく事すら出来ない。

彼らにとって1番辛いのはスマホを使えないことだと聞いた。当然海水は電波が通らない、圏外ではなく音信不能。それより先に潜水艦はステルスが命、敵に見つからない事が最優先となる。私物のスマホの持ち込み自体が制限されている。そうなんです、国を守るという使命感がなければ絶対になれない職業だと言える。

海の底での長期生活の対処方法を調べてみた。艦内の照明を24時間変化をつけて人工的に昼、夜を作ったり、食事時間の固定化で人間の脳を騙す作戦。乗務員に好評なのは音楽などの娯楽の時間を作る、映画やテレビドラマ鑑賞、中でも一番人気はお笑い、バラエティ番組を見ることらしい。やっぱりストレスには笑うのがベスト!

同じく大変な職業は宇宙飛行士ではないか。火星まで5460万km、到着まで9か月近くかかる。いくら宇宙旅行をしたいと思っても、狭い宇宙船に9か月は絶対に無理。お風呂も入れない、ベッドも無さそうだし、途中で帰りますと言える雰囲気は無さそう。毎日の宇宙食も飽きるだろう。

こう考えると2つの職業は、共に強靭な体力と精神力、使命感がないと絶対に出来ない。尊敬します。私のような軟弱男にはどんな職業が向いているかを考えてみたが、やっぱり「お笑いの演出家」しか思いつかない。今年は馬年なので早速普通の馬をペンキでシマウマに変身させたいと考えたが、今のご時世コンプライアンス違反で大問題になり企画採用されないだろうな。

読者の皆さんは塗り絵で馬の絵の上から黒白の絵の具で変身シマウマ挑戦してみてください。熊をパンダにするのもチビッコ大喜び。楽しいですよ。

 

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■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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