
第十二回
桃の花や蛤、貝合わせの遊び
お雛祭についてお話ししましょう
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もうすぐお雛祭ですね。「雛祭り」は正式名称を「上巳の節供」といいます。三月の初めの巳の日という意味で、当初は日にちが固定されていませんでした。なぜ巳の日だったかは諸説ありますが、蛇行が川の流れに似ていることから、ヘビが穢れを祓って女児を災いから守ってくれると考えられた為と伝えられています。また、日本神話では悪霊悪鬼を追い払う桃がえがかれ、厄払いの為に桃の花を飾ったことから、「桃の節供」とも呼ばれるようになりました。
もともと上巳の節供を含む「五節供」は古代中国から伝わったものですが、日本古来の人形と呼ばれる紙などで作られた形代に自分の災厄を移して海や川に流した祓いの行事と、平安時代の宮中に始まるお人形遊び、「ひいな遊び」とが結びつき、現在の「雛祭り」となりました。
雛人形にも女児の無事の成長への願いが込められています。雛人形を子どもの形代と考えて、厄をうつし、災いがふりかかりませんように、幸福な人生でありますようにと願いを込めて飾ります。
ところで、雛人形は所謂お内裏様もお雛様もお内裏様でありお雛様であることはご存知でしたでしょうか。雛人形は紫宸殿(内裏の正殿)で執り行われる、天皇と皇后の結婚式を模していて、正式には「内裏雛」といいます。お内裏様、お雛様と呼んでいるお人形は正しくは「男雛」と「女雛」。童謡の歌詞の影響で間違って伝わったようです。
雛祭りには蛤でできた貝合わせの遊びをしたり、蛤のお吸い物をいただきます。
蛤は2枚の貝がピタリと合わさっていますが、他の貝とは決してピタリと合わないことから、一度添い遂げたならば決して離れてはいけませんよと貞操観念を伝える為にも使われていました。幼稚園でお伝えする時は、出会いの大切さを伝え、「ずっと仲良くする為にはどうしたらよいでしょう?」と子どもたちに問いかけます。3歳児さんから「お友だちを幸せにするぅ」と返ってきた時には、思わずうるっといたしました。

(2/26/2025)

筆者・森 日和
禮のこと教室 主宰 礼法講師
京都女子大学短期大学部卒業後、旅行会社他にてCEO秘書を務めながら、小笠原流礼法宗家本部関西支部に入門。小笠原総領家三十二世直門 源慎斎山本菱知氏に師事し、師範を取得する。2009年より秘書経験をいかし、マナー講師として活動を開始する。
2022年より、廃棄処分から着物を救う為、着物をアップサイクルし、サーキュラーエコノミー事業(資源活用)・外国への和文化発信にも取り組む。
https://www.iyanokoto.com
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