トライアスロンの“ウッドストック”に参戦!

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Vol.28 ▶︎知る術もない・・・ウッドストックの意味

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ワイルドフラワー・トライアスロンは、トライアスロンを主としたアウトドアスポーツの祭典。様々な距離のロードのトライアスロンを始め、オフロードトライアスロン、トレイルラン、オープンウォータースイム、SUPなど、様々なスポーツ競技が毎年5月の一週目の週末に、3日間にわたって繰り広げられる。会場となるのはロサンゼルスの北、400kmほどの所に位置するサンアントニオ・レイク。3日間、野外コンサート、地元ビールのビアーガーデン、ワインテイスティングなど、様々なイベントがあり、参加者の多くは、テントでキャンプをして過ごす。60年代の伝説の野外コンサートに因んでトライアスロンのウッドストックとも呼ばれている。とは言うものの、それが何を意味するかは申し込みの時点では、知るすべも無い。

イチゴ畑でトライアスロンデビューをし、初戦、2戦目とローカルの小規模なレースを何とか凌いだ私が、3度目のレースに選んだのは、ワイルドフラワーのロングコース。ハーフ・アイアンマンとも呼ばれる、スイム2km、バイク90km、ラン21kmの大会最長の距離。前回から距離を二倍に伸ばしての挑戦となる。幸い、海でのスイムは無いので、長距離ながら気分的にはかなり楽だ。さっそく5月のレースに標準を合わせてトレーニングを始めた。

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湖の横に設置されたバイクステーション

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スイム、バイク、ランとも順調にトレーニングを重ねていた12月のある日、バイクでノロノロ走行中に、なんと立ちゴケし左手を負傷。親指の周りがかなり腫上がり痛みも伴ったが、そのままバイクに乗り続け、翌日以降もテーピングをしトレーニングを継続した。一ヶ月経っても痛みが引かない。止む無く専門医のアポを試みるが、アポが取れたのは更に一ヵ月後の2月だった。立ちゴケから2ヶ月して漸く医者に行くと、「Oh, it doesn’t look good. あー、これはまずいねー」と何やら雲行きが怪しい。 レントゲンを撮った結果、左手親指の第一関節部分の骨折。更に手当てせずに放置したため、折れた部分が歪んでくっ付いてしまっている。治療はと言うと、不自然にくっついた部分を分離し、ボルト止めをする手術が必要とのこと。しかも、骨折した部位が極端に小さいため、かなり困難な手術になるらしい。当初は突き指程度と思っていたものが、随分と大袈裟な話になり、困惑は隠せない。

ドクター曰く、手術後、完治までには最低一ヶ月。その間は当然スイムもバイクも不可で練習どころではない。レースまで3ヶ月と迫っていたため、手術を5月中旬以降まで伸ばせるか尋ねると、「これ以上は悪くならないよ。あなたの手なんだから自分で決めなさい」との突き放したようなコメント。全ては自己責任のお国柄。親指は相変わらずあまり動かないものの、既に2ヶ月が経ち痛みは特に無いので、即座に手術延期を決めて練習を継続する決断をした。 その後、順調に練習を続け、良い仕上がり具合で、満を持してレースの週末を迎えた。家族一同キャンプ好きなので、いつものように家族4人と愛犬のブラウニーを連れて出発。午後早い時間に現地入りし、先ずはキャンプサイト確保。レースのチェックインをし、ゼッケンやタイミングチップ、年齢ごとに異なった色のスイムキャップなどをピックアップ。野外コンサートもあり、辺りはお祭りムードでいっぱいだ。 音楽を聴いて、食事をして、うす暗くなりかけた頃キャンプサイトに戻ると、周りが何だか騒々しい。キョロキョロしていると、裸の集団が・・・。え?これってスポーツのイベントではないのか?

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特に決まったキャンプサイトも無く、皆好き勝手にテントを張る

 

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(9/7/2022)


 

Nick D (ニックディー)

コロンビア、メキシコなど中南米での十数年の生活を経て、2007年よりロサンゼルス在住。100マイルトレイルラン、アイアンマンレースなどチャレンジを見つけては野山を駈け回る毎日。「アウトドアを通して人生を豊かに」をモットーにブログや雑誌への寄稿を通して執筆活動中。

http://nick-d.blog.jp

 


 

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