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Vol.50 ▶︎これがたまらない!ランナーズハイ
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ラヴァーン・クリーク沿いのトレイルを西に向かって走る。ほんの1~2時間前に通ったばかりのルートではあるが、往路と帰路では目に映る景色は違う。頭上で輝く太陽は、コロブ渓谷の岩や木々に惜しげもなく光を降り注ぐ。川のせせらぎは変わることなく私の耳を楽しませてくれている。キツツキはいつの間にか休憩時間に入ったようだ。 往路ではほとんどその姿を見ることがなかったハイカー達。午後になり、だいぶ数が増えてきた。皆、一様に東に向かっている。単独行動のハイカーも多い。 しばしの休憩、川の水は思いのほか冷たい。流れに30秒も足を浸していると、痛みのような感覚に襲われる。川岸に腰かけ、エナジーバーを頬張りながら、疲労した脚にアイシングを施す。冷た過ぎるため長い間浸しておけないのであまり効果は期待できないだろう。澄んだ水で顔を洗い、口に水を含む。飲み込みはしない。おそらくこの地特有のバクテリアが沢山いるだろう。フィルターでろ過するに越したことはない。
愛用の携帯用フィルター。冷えた川の水が美味い
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わずかに西に傾き始めた太陽を全身に浴びながら走る。開けた場所で立ち止まり、自らの尻尾を追う犬の様にぐるりと一回りする。切り立ったレッドロックの峰々。その背後には雲一つない真っ青な空。絵画の様な景色に新緑が微妙な色合いを添える。360度パノラマの美しさに感嘆のため息をつく。 走ることはあくまでも手段であり、目的ではない。走ることによってより遠くへ、そしてより多くの自然に触れることが出来る。そこには驚きと感動に満ちた世界がある。 走ることによって脳内で分泌されるエンドルフィン。鎮痛効果や高揚感が得られるため脳内麻薬とも呼ばれる。その作用によってだろうか、全てのものが輝きを増し、より一層美しく見える。疲れを感じることもない。「ランナーズハイ」。走る者だけが垣間見ることの出来る世界だ。 走る目的は人それぞれだ。美味いビールを飲むために走る人もいる。目的はあくまでも「美味いビール」であり、走ることはそれを得るための手段。私自身はビールがなくても走る。とは言っても、あれば事のほか嬉しい。汗をかいた後のビールは格別だ、とことん美味い。残すところ数マイル。トレイルヘッドに駐車した車の中でキンキンに冷えたビールが待っている。 念のためではあるが、アメリカでは(おそらく全ての州でだと思うが・・・)、飲酒運転自体は違法ではないという事を伝えておこう。血中アルコール濃度が0.08%を下回っていればという条件付きだが。 午後3時、無事本日のゴールに辿り着いた。今日のところはライトビールを2缶。麦酒でリフレッシュした後は、木陰でのんびり昼寝でもしてから次の目的地に向かうことにしよう。
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トレイルヘッドの駐車場にてポテトチップをつまみに一杯。
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(2/14/2023)

Nick D (ニックディー)
コロンビア、メキシコなど中南米での十数年の生活を経て、2007年よりロサンゼルス在住。100マイルトレイルラン、アイアンマンレースなどチャレンジを見つけては野山を駈け回る毎日。「アウトドアを通して人生を豊かに」をモットーにブログや雑誌への寄稿を通して執筆活動中。
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