VOL.1
ライフスタイル もアメリカン!
総2階で再現したカリフォルニア住宅
アメリカ、それもカリフォルニアの住まいを2階建てで再現するのは少し難易度が高い。ベランダや窓などを工夫し、すっきりと見せるように仕立て、さらに外壁の素材を変えてビルトインガレージを設けるなど、細部にまでこだわった柴田邸はカリフォルニアの雰囲気を上手にまとめた好例といえるだろう。
OWNER YASUHIRO SHIBATA
BUILD 2019/LAYOUT 3LDK
2017年頃から漠然と家づくりを考えてきたという柴田さん。カリフォルニア・スタイルの家にこだわり、芝生の庭やビルトインガレージなど、付帯設備もアメリカンカルチャーを意識した家を2019年に完成させた。
日本の約26倍もの広大な国土を持つアメリカだが、じつはそのうちの半分は人が住んでいない手付かずの大自然だ。ちょっと郊外へ足を伸ばせば、山間部や砂漠などに無料で楽しめるオフロードコースもあり、バイクやバギー、4WDを使って思う存分走り回ることができる。このため、週末の朝は郊外へと向かうトランスポーターの姿を数多く見ることができる。
静岡県浜松市に住まいを構える柴田さんの趣味も、そんなアメリカのライフスタイルを感じさせるオフロードバイクだ。
2019年に完成したという自宅には、リビングと繋がったビルトインガレージが設けられており、自身と家族用のバイクやマウンテンバイク、ミニカーや雑誌などが詰め込まれている。もともとクルマを格納する予定はなかったというガレージは、住まいの北側に設けられており、4mを超える高い天井により窮屈さを感じさせないもの。その高さを活かして、ガレージ内には将来 ロフトを作ることも考えているという。
カリフォルニアスタイルを意識した住まいは、このビルトインガレージとガラス戸を経由して行き来ができるように設計されており、リビング側からガレージ内を覗き見る窓も設けられている。
LDKは奥さんの祥子さんが希望したスキップフロアを採用、リビング、ダイニング、キッチンがひとつの空間に収まっているが、高さを変えることで変化を加えているのが特徴。リビング側が低くなっていることから、キッチンで調理している最中でも子どもたちの様子を把握しやすいというメリットもあるそうだ。
2階は個室が並び、南側にそれぞれの窓が並ぶ。南面の1階にはカバードポーチも設置されており、目の前にはアメリカンフェンスに囲まれた芝生の庭が広がっている。
残念ながら撮影時は冬で芝生の美しさは確認できなかったが、夏は緑に輝く芝生と真っ白なラップサイディングの壁が絶妙なコントラストを描くそうだ。
最近は子どもたちと一緒にキャンプに行くことが増えたという柴田さん。120坪という大きな敷地に広がる芝生の庭は、キャンプ仲間に「ここでキャンプをさせて」とせがまれることもあるそう。
幼い子ども達が裸足で走り回れる大きな庭に、柴田さんの趣味を凝縮させたガレージ。ライフスタイルもまた、カリフォルニアをイメージさせる柴田邸であった。
(12/12/2024)
PHOTO & TEXT_Kazutoshi Akimoto 秋元一利
株式会社CLASSIXが発行する“カリフォルニア生活”を提案するマガジン。
カリフォルニア好きのバイブルとなっている!
Website: www.calog.net
Instagram: cal_magazine