USヴィンテージを愛するオーナーと 希少なコレクションが並ぶガレージハウス|CalマガジンHOME&INTERIOR- VOL.15

VOL.15
USヴィンテージを愛するオーナーと
希少なコレクションが並ぶガレージハウス

南面に大きなテラスを設けた三善邸。カバードポーチのように張り出した軒が、外観上のポイントになっている。直射日光を上手に遮りながらも、採光と風通しを確保。上下階共に雨の吹き込みも抑止する。ガレージドアはアルミパネル製のオーバースライドタイプ。

1階のガレージにはご主人のガレージサイン、2階の生活空間には奥様のミルクガラス。千葉県・南房総エリアに建築された三善邸は、ご夫婦自慢のアメリカン・ヴィンテージがずらりと並び、その壮観なコレクションに誰もが惹かれる。まさにマニア羨望のお宝が美しくディスプレイされた、趣味の巣窟であった。

OWNER KOUJI & YUKA MIYOSHI
BUILD 2017 / LAYOUT 2LDK

都心にも近い神奈川県東部のターミナル駅でマンション住まいをされている三善さんご夫婦。2017年に千葉県・南房総エリアに建築したガレージハウスは、お二人が長年に亘って収集してきたアメリカン・ヴィンテージ・コレクションを一堂に集めた夢の空間。週末はこの場所で、のんびりとした2拠点生活を楽しんでいる。

神奈川県東部に自宅を構える三善さんご夫婦は、二人揃ってアメリカン・ヴィンテージをこよなく愛するコレクターとして、〝その筋〟ではよく知られた存在だ。この手の趣味は夫婦のどちらか一方がコレクターとしてどっぷりと趣味の世界にハマり、もう一方は傍観しているというケースが多い。その点、夫婦揃って同じ方向の趣味を 堪能しているというのは、かなり稀なケースともいえるだろう。

 三善さんご夫婦の場合は2017年に建築した南房総のウイークエンド・ガレージハウスに、その貴重なアイテムをずらりと収納。ガレージだけでなくご自宅の中まで〝マニア垂涎の的〟ともいえるお宝コレクションがぎっしりと収まっており、まさに趣味の巣窟ともいえる世界が広がっている。

 ご主人がスケッチを起こし、地場の工務店に施工をしてもらったというガレージ・ハウスは、1階が大開口のガレージとゲストルーム。2階は吹き抜けのリビング&キッチンなどの生活空間。リビングは床レベルをフラットにし、アウトリビングと位置付けているテラスへと続いている。

 このリビングはタイル敷きの土間仕上げで、テラスへのアクセスも屋内感覚だ。温暖な南房総ながらも居室内には薪ストーブも設けられており、冬季は揺らぐ炎を間近にしながらリラックスタイムを堪能する。

 ガレージは自動車2台分ほどのスペースのあるゆったりとしたサイズに、愛車W124のメルセデス・ベンツと、ドゥカティ・スクランブラーなどの2輪・4輪が 格納されている。

 ガレージ作りで工夫したのは愛車たちが停まる大開口のスペースだ。

 木造軸組工法ではガレージのような柱のない空間を設けるのが構造上最大の難題。当然ながら工務店からの回答は「中央に柱が必要」というものだった。しかしながら、「ガレージに柱は無用」と相談を重ね、結果的に壁側へ合計8ヶ所の耐力壁を設置して上層階の重量に耐えるという設計上の工夫をこらしたのである。

 もうひとつ、特徴的なのはガレージの奥にあるゲストルーム。ここは北東側に位置しているため日当たりは悪いが、たまに訪れるゲストには家主に気兼ねなくゆっくりと滞在ができる、適度に独立した空間となっている。

 ガレージで作業する合間にゴロリとひと休みすることも可能で、三善邸をより個性的に魅せているポイントのひとつでもある。

PHOTO & TEXT_Kazutoshi Akimoto  秋元一利

株式会社CLASSIXが発行する“カリフォルニア生活”を提案するマガジン。
カリフォルニア好きのバイブルとなっている!

Website: www.calog.net
Instagram: cal_magazine

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