
VOL.9
ビルトインガレージを備えた
素朴でかわいらしい家

普段は塗り壁仕上げの優しい雰囲気の家。ところがガレージのシャッターが開くと、途端に空気が変わる。911の中でも別格ともいうGT3が格納されたガレージは、古レンガやコンクリートをテーマにしたストイックなスペースに仕上げられており、いつでも筋力トレーニングが楽しめるジムまで備えている。シャッター一枚で隔たれた先にあるのは「ポルシェ・パラノイア」の棲家だ。

OWNER T FAMILY
BUILD 2021
LAYOUT 4LDK
オーナーのTさんご夫妻。以前は古屋を改造して車庫代わりに使っていたそうだが、やはり使い勝手が悪く、設計の段階からガレージありきですべてが進められたという。住まいそのものにもこだわりがあり、ドアノブや蝶番、水まわりの機器などは現物支給したものも多い。
「パラノイア」とは「偏執的」という意味。自動車好きの間では熱心なポルシェ・ファンに対し、敬意を込めて、あえて「パラノイア」という言葉を使うことがある。群馬県前橋市に念願のマイホームを建築したTさんも、911GT3を愛車にする熱狂的なポルシェ・ファンのひとりだ。休日になると周辺にあるワインディングへと走りに行くことも 多く、時にはサーキットへ愛車を持ちこむこともあるという。
自宅を建築するにあたっては、その愛車を格納するためのガレージが何よりも優先されたという。設計・施工は同県内の伊勢崎市に拠点を置くデザイン住宅メーカーの「カントリータウン&カンパニー」が担い、さまざまなスタイルの住宅がラインナップする同社のモデルの中から、Tさんは温もりを感じさせる「ナチュラルデザインハウス」をチョイスした。
間取りはビルトインガレージを中心にした4LDKとし、リビングからはいつでも愛車を眺めることができるように大きなピクチャーウインドウをガレージと居室の間に配置。車両を格納するだけでなく、いつでも愛でることができるという、クルマ好きにとってはまさに理想的なガレージへと仕上げたのである。
このガレージ部は吹き抜け造になっており、2階の渡り廊下を挟んでLDKと一体の空間になっているのもユニークなポイントのひとつ。このため奥様はキッチンで料理をしている時でも、電動のガレージシャッターが開いた瞬間にTさんが帰宅したことが、すぐにわかるそうだ。
ちなみに911GT3を停めても余裕のある空間には、空調も設置されており、いつでもトレーニングを楽しめるジムスペースとしても活用されている。
ポルシェや筋力トレーニングなど、ストイックに楽しむのがガレージだとすれば、ゆったりと心を休めるのがリビング。「どうしても欲しかった」というドブレーの薪ストーブに火を入れ、ゆらゆらと揺れる炎を眺めながらリラックスするのが、Tさんにとってのもうひとつオフタイム。
長年の理想を叶えた住まいは「パラノイア」の心を満たす、理想のガレージハウスと なった。



PHOTO & TEXT_Kazutoshi Akimoto 秋元一利

株式会社CLASSIXが発行する“カリフォルニア生活”を提案するマガジン。
カリフォルニア好きのバイブルとなっている!
Website: www.calog.net
Instagram: cal_magazine

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