【ロサンゼルス21日】イースト・ロサンゼルスで15日に、道案内をした女性がつけていたネックレスを盗まれる事件が発生。このネックレスは、亡き娘の遺灰が入った特別な物で、被害女性はネックレスの返還を求めている。
被害者のエスター・ゲレロさんによると、自宅の外にいた時、車が停まり女が降りてきて、近くの薬局までの道を尋ねてきたという。
防犯カメラの映像には、行き方を教えるゲレロさんの首に手を置き抱擁する女の様子などが映っており、この時にゲレロさんがつけていたネックレスが盗まれたと思われる。
ゲレロさんは、その女が通りを離れる前に母親が病気だと話したと述べている。ゲレロさんは数分後に初めて、自分のネックレスがなくなっていて別の装飾品に置き換えられていることに気づいた。「一瞬にして盗まれ、手品のようだった」と振り返る。
盗まれたネックレスには、今年初めにアイダホ州で自動車事故で亡くなった娘の遺灰が納められていたといい、他の人にはただの装飾品に見えるが、ゲレロさんにとってはかけがえのないもの。
ゲレロさんによれば、娘さんはロサンゼルス郡シェリフ局の元副保安官だった。娘のいない初めてのクリスマスを迎える中、ゲレロさんは盗人が正しい判断をして盗品を返してくれることを願っている。
盗まれたネックレスはチェーンに十字架がついているデザインで、十字架の裏側には娘のイニシャルが刻まれているという。
「ジュエリー交換」を装った窃盗事件は、ここ数カ月南カリフォルニアで頻発しており、特に2月にはオレンジ郡で2人が逮捕された。被害者から数千ドル相当の品を奪った容疑。この2人はまた、ロサンゼルス・ドジャースで長年バッティング練習投手を務めたマイク・マクダーモットさんから、ワールドシリーズ優勝記念リングを奪ったとされる。また、アーバイン警察によれば、4月には別の女が被害者にキスをして気をそらしながら宝石を奪った容疑で逮捕されている。