ソーラー・システム(3)

 

筆者/ヒロ山田
クリーンエネルギーと省エネ製品の専門家。環境に配慮した製品による光熱費削減を顧客に提案。米国大手アプライアンスメーカーおよび代理店で給湯器、冷暖房機、ソーラーシステムなど高効率製品の市場開拓を担当。現在は独立し、製品の取付け・交換のメリット説明から各種リベート申請サポートまで一貫して提供している。
73sense(73センス)社、代表。 連絡先: 800-730-4655 / info@73sense.com

ソーラー・システム(3)

ソーラーシステム導入コスト
カリフォルニア州は日照時間が長く、家庭用ソーラーシステムにとって理想的な地域です。導入コストはシステムの種類やサイズ、設置場所、使用する機器によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

システムサイズとコスト
一般的なシステムサイズ:6kW(家庭用)
消費電力が多い家庭や広い家の場合は、8kWを選ぶこともあります。
1kWあたりの設置費用:$2.80〜$3.60 (システムの設置費用や機器の種類により異なる)。
導入コスト例:
6kWシステム: $16,800〜$21,600
8kWシステム: $22,400〜$28,800

電力料金と投資回収期間
カリフォルニア州は電力料金が高いため、ソーラーシステムを導入することで電気代の大幅な削減が期待できます。特に南カリフォルニアは日照時間が長く、効率的に発電できるため、投資回収期間が短縮されます。
投資回収期間: 一般的に、導入後8〜12年で回収できるとされています。

バックアップバッテリーの追加コスト
ソーラーシステムで発電した電力を効率的に使うため、最近ではバックアップバッテリー(蓄電池)を一緒に導入する家庭が増えています。これにより、太陽が出ていない夜間や曇りの日でも自家発電した電力を使用できます。
バッテリー価格:
10kWh: $5,000〜$7,300
15kWh以上: $7,000〜$10,000
バッテリー追加時の導入コスト例:
6kWシステム + 10kWhバッテリー: $21,800〜$28,900
8kWシステム + 15kWhバッテリー: $29,400〜$38,800
バックアップバッテリーの主なメリット:
停電時に家庭用電力を確保できる。
太陽光で発電した電力を蓄え、日中の電力を夜間や曇りの日に使用できる。

ソーラーシステム導入に対する補助金
2025年現在、カリフォルニア州ではいくつかの支援プログラムや補助金が提供されています(地域や電力会社によって条件が異なる場合があります)。

連邦ソーラー税額控除(ITC)
概要:ソーラーシステムを設置すると、トータルコストの30%が連邦所得税から控除される制度です。たとえば、6kWシステム+10kWhバッテリーの場合、$21,800–30% = $15,260となります。
対象:ソーラーシステムだけでなく、蓄電池(バッテリーバックアップ)も対象となります。
期間:この控除は2032年まで利用可能です。

固定資産税除外制度
概要:ソーラーシステム導入後に住宅の評価額が上がった場合でも、その増加分を固定資産税の評価対象から除外できます。
期間:この制度は2026年末まで適用されます。

カリフォルニア州では、上記の他にもユーティリティ会社によるリベートや補助金があるので、次号でさらに詳しくご紹介します。

(11/25/2025)

 

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