高校シニアの11%がヘンプ由来の「delta-8 THC」を使用 10代の流行に警鐘 (3/13)

【ロサンゼルス12日】全米の高校生を対象に昨春行われた調査の結果、シニア学年の11%以上がヘンプ由来の精神活性化合物である「delta-8 THC」を使用したことがあると答えた。USCとミシガン大学の研究者たちが今週「Journal of the American Medical Assn」に研究結果を発表した。

 「delta-8 THC」含有のグミやベイプなどの商品は、インターネットやガソリン・ステーション、コンビニエンスストアなどで売られており、子供らに人気のガミーやキャンディーと見分けにくいパッケージのものも多数出ている。特にマリファナ使用が違法とされている州でマリファナの代用品として販売されており、10代の若者の間で流行していることが新しい研究で明らかになった。

 「delta-8 THC」を含む商品が市場に出回るようになったのは2018年以降のこと。この研究に資金を提供した国立薬物乱用研究所のノラ・ヴォルコウ所長は、「これらの薬物についてはまだ十分な研究が行われていないが、10代の若者にとってすでに非常に身近なものになっていることは確か。一般的に大麻の使用は思春期の脳に悪影響を及ぼす」と警鐘を鳴らす。

 大麻に含まれる一般的な分子で、人をハイな気分にさせる「delta-9 THC」と似ているものの、「delta-8 THC」の構造はわずかに異なり、大麻に含まれている含有量は少なく、2021年の調査では、「delta-9 THC」のような強烈な効果はないと報告されている。

 ヘンプに対する連邦政府の規制が緩和され、この化合物の合法的な抜け穴を作る農業法案が2018年に可決された後、「delta-8 THC」を含む商品は爆発的に普及した。アーカンソー州やケンタッキー州などでは「delta-8 THC」含有の商品の販売が禁止、あるいは規制されているが、昨年11月時点で全米大麻産業協会は、これを「事実上の合法」としている。

 

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