Vol.37 マリファナディスペンサリーの昔と今 法改正後の現状(後編) (11/15/2019)

Vol.37 マリファナディスペンサリーの昔と今

法改正後の現状(後編)

©Weekly LALALA

マリファナが嗜好品になってからたくさんの新しい法律ができ、以前よりも規制が厳しくなったカリフォルニアのマリファナ業界。

政府からすると、安全性の面でも新しいルールを設けなくではならないのはわかりますが・・・やはり昔を知っている人からしたら馴染めないことばかり!というのが正直なところでしょう。

マリファナが嗜好品として解禁されてようやく約2年が経ち、人々も変化や新しいルールに慣れた気がしますが、やはり昔を懐かしむ思いがあるのも確か。

 

主にどんな変化があったのかまとめてみました。

■暗くて危ないイメージだった店内が明るく清潔感のある雰囲気になった。

誰でも安心して買い物できるようにお店側も思考を凝らしています。現在ではどのディスペンサリーに行っても明るく親しみやすい雰囲気です!以前は、入り口のドアも中からブザーで開けてもらえないと入れず、重い鉄格子のドアが二重になっていたのが普通でしたが、今ではガラスドア一枚でディスペンサリーに入れます。

■税金がかかる

州が発行した医療用マリファナカードがあれば29.5%、それ以外の人は34.5%の税金がかかります。2018年以前は税金は一切かかりませんでした。それと比べてしまうと約30%の税金は大きな打撃ですよね。

■カード払いOK

なんでもカードで支払うのがスタンダードなアメリカですが、それとは正反対に完全現金主義のマリファナ業界。ですが2019年あたりから手数料を払えばカードでの支払いが可能なお店が増えてきました。

■全体的に2018年以前よりも値段が高い

ブランド側も検査機関での検査や、政府が新しく定めた法律に反しない正しいパッケージなどで経費がかかるため、全体の値段が上がったのもあります。

■マリファナ製品はチャイルドプルーフ容器に入っている

誤飲、誤食を避けるために全てのマリファナ商品は開けづらいチャイルドプルーフの容器に入れることが義務付けられています。存在するいくつかのチャイルドプルーフの容器は、とにかく開けづらい!開け方を知らないと数時間苦戦するハメになります。そんな時は素直にグーグルで調べると開け方が出てくるはずです。

■政府と契約している検査機関で検査された商品のみ販売可能

安全性を保つためにマリファナ商品は安全、クリーンであることが証明されてから店頭に並んでいます。マリファナ、エディブル、ワックス、ベープ、体に塗るバームなど全ての商品が対象です。

■エディブルのTHCの含有量は100mg以下、スロードーシングの義務化

以前はTHC含有量が1000mgというモンスタークッキーが存在しましたが、現在ではエディブルのTHC含有量は100mg以下で一粒何mgというように何mg摂取したかわかるようになっています。(一回の平均THC摂取量は10~25mgといわれています)

■最新機器でのメニューの観覧やお会計

iPadで全メニューが見れてお会計もデジタル。以前は手書きの黒板メニューにお会計は手書きの伝票、レシートは絶対に無いなど今では考えられないアナログ感でした。

■バッテンダーがきちんとした対応をしてくれる

以前は真っ赤な目で「オイオイ、ちゃんと会話できる?」というほどにハイだったバッテンダーが多かったイメージ。態度も悪く接客もテキトーだったお店もかなり多いです。「この症状にいいのは、どの商品ですか?」とたずねても「この品種まじでヤバイよ、超いいよ」といういい加減にしか答えてくれなかったりもしたののです。まぁ、それもアリだった時代なんですね(笑)。

現在のバッテンダーさんたちはそのようなゲトー感はなく、聞いた質問にハキハキと丁寧に答えてきちんと接客してくれるので、嫌な思いをすることはそんなにありません。

■マリファナがすでにパッケージに入っている

以前は大きな瓶にたんまりと入った新鮮なマリファナの匂いをバッテンダーに嗅がせてもらって、「これをこれくらいの量ください」と伝えて目の前で量り売りをしていました。懐かしさを感じますね。

現在、すべてのマリファナ商品はパッケージに入って完全に梱包されています。これは政府が、このお店、ブランドはどのくらい売ったのかをきちんと追跡するためだといわれています。税金がかかっているので、どれくらい売ったか目を光らせているからなのでしょうか。

■店内でのマリファナの使用は一切禁止

以前は店内でワックスを吸うことができるダブバーがあるディスペンサリーが数多く存在していました。2018年以前は店内でのマリファナの使用が許可されていた、ということではなく、政府も監視せず野放し状態だったので、どこのショップもやりたい放題でした。お客さんは買った商品をそのまま店内のラウンジで吸ったり食べたり、ジョイントを巻いて店内でバッテンダーと一緒に吸ってチルしたりなど、今では考えられないほどゆるかったのです。

このように以前のディスペンサリーは現在と大きく違っていたんです。医療用マリファナから嗜好用マリファナに切り替わった頃は、新しいシステムやルール、税金や値段設定に納得がいかないお客さんとよく揉めていたのを思い出しました。お客さんとバトルして口論していたのが懐かしいです。

納得できないところはたくさんありますが、時代の変化に合わせてそれに対応していかなければならないというわけですね。

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■アドバイザー
Blue Dreamz
茨城県出身、2010年にファッションバイヤーになるのを夢見て、1年間の語学留学でロサンゼルスに渡米。その後メルローズ沿いの洋服屋に販売員/マネージャーとして勤務、独自のセンスを生かし、自身のセレクトシューズブランドADORE Los Angelesを立ち上げ順調に売り上げを伸ばすが、兄の死をきっかけに目的を見失う。人間活動に専念しようと生きていく中でカリフォルニアの医療用大麻というものを知り、日本との大麻に対する価値観の違いに衝撃を受け、自らリサーチを始める。
「日本人にとって大麻はドラッグのイメージがあります。小さい頃から大麻は人生をダメにするドラッグだと教えられる中、世界各国では医療用、そして嗜好用大麻が続々と解禁になっているのはギャップがありすぎるなと思いませんか?大麻にはメリットがあります。大麻によって精神的にも肉体的にも助けられた人をたくさん見ました。大麻先進国の事情をお届けし、少しでも偏見がなくなればと思います」

インスタグラム @bluedreamz

 

 

 

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