【ロサンゼルスで暮らす人々】写真は一瞬を永遠にする

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LA暮らし

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美歌(写真家名:MICAFOTO) 
Mika


フォトグラファー

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■フォトグラファー美歌さん(写真家名:MICAFOTO)
https://www.micafoto.com インスタグラム@micafoto

たった1枚の写真が運命をもたらすこともある。義足の青年がサンタモニカビーチで空飛ぶかもめに向かってエサを撒く瞬間を捉えた白黒の写真。その写真はロサンゼルスのレストランに飾られた。それを見た客が「これを撮った人は誰?」と聞き、スタッフとして働いていた美歌さんが「私だよ」と言うと目を丸くされた。彼は「あなたには写真の才能があるから僕の知り合いのドイツ人写真家を紹介するよ」と言い、導かれるように彼女はその写真家のアシスタントとなり、のちに写真家として独立した。余談だが、レストランに飾られたその写真は最後には盗まれたという。美歌さんはどんな歩みを経て現在地に辿り着いたのだろう。

鹿児島で生まれ、小学校低学年は新潟で過ごし、その後は横浜で育った。音楽が好きで、高校時代はバンドのボーカル。好きなバンドのライブに通ううちに、バンドのマネージャーと仲良くなったことからマネジメントに興味を持つように。「いい音楽を世界に広めたいと思っていました」短大在学中から有名タレントが所属するアップフロントエージェンシーで働くようになり、タレントのマネージャーとして寝る間も惜しんで働いた。仕事で写真を撮ることが多くあったが、そのたび「腕がいいね」と褒められた。一方で男尊女卑を感じる世界に違和感を覚えていたのも事実。性別関係なく、実力で認められる広い世界で働きたいと渡米を考えるようになった。

24歳の時「エンタメを学ぶならLAだ」と渡米。UCLAエクステンションに通い、音楽ビジネスやマネジメントを学んだ。友人に「誰かを助ける仕事より自分の個性を生かす仕事をしたら?」と言われたことが転機となり、写真のクラスを受講。そこで出会った先生の出した宿題が非常にユニークだった。知らない20人に声をかけ、写真を撮り、その写真へのコメントを書いてもらうと言うもの。美歌さんは無我夢中で取り組んだ。なかには「これをアーティスト写真に使ってもいいですか」と聞くバンドマンも。美歌さんの写真にはきらりと光る何かが宿っていたのだろう。「クラスに20人いましたが、その課題をやりきったのは私ひとりだけでした」

冒頭のかもめの写真を撮ったのもこの時期。この1枚がきっかけとなってプロの写真家としての階段をのぼっていった。近年はファッション雑誌やアパレルのカタログ撮影、『国宝』のLAイベント撮影、Travis JapanのLA撮影、数々のレッドカーペット撮影など幅広く手がけている。「写真は瞬間を永遠にする仕事です。その瞬間に込められた強さ、優しさ、空気感をこれからも撮り続けたい」



■「撮影している時に初めて涙が流れました」美歌さんの運命を導いた写真。個展でも非常に人気。
■伊豆の温泉に行った時に魅せられた日暮れ。「使い捨てカメラでは表現できなかった色が私のカメラで表現できたと思った写真です」

(4/15/2026)

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