【ヨセミテ28日】カリフォルニア州のヨセミテ国立公園で、入園予約システムが撤廃されたことを受け、メモリアルデー週末にかけて深刻な混雑が発生し、「過去にない混乱状態」と報じられている。園内では長時間の渋滞や駐車場不足、人気スポットの過密状態が相次ぎ、訪問者からは不満の声が上がっている。
今年、ヨセミテは本格的な「時間指定・入園予約制度」を終了し、ピーク時期を含めても事前予約なしで入園できる運用へと変更した。この方針転換は「アクセスの改善」を目的としたものだが、結果として連休初日から来園者が急増し、現場は想定を上回る負荷に直面した。
実際、園内では入口ゲートで最大1時間半以上の待ち時間が発生したほか、午前中の早い段階で駐車場が満車となり、「どこにも停められない」という状況も報告されている。主要観光地では人が密集し、シャトルバスの乗車待ちも長蛇の列となった。
さらに一部では、駐車スペースを確保できない車両が草地や未舗装エリアに乗り入れるなど、ルール違反も発生し、自然環境への影響も懸念されている。訪問者からは「混雑がひどく、移動も困難だった」「人が多すぎて景観を楽しむどころではない」といった声も聞かれた。
公園当局は、予約制度の見直しについて「アクセス向上と管理手法の再評価」を理由に挙げている。これまでの制度では混雑抑制に一定の効果があった一方、予約枠の制限が観光機会を制限しているとの指摘もあった。
しかし今回の変更により、連休期間を中心に来園者数が急増しており、前年同時期と比べて約10万人規模の増加が見られるという。
園側は「交通管理やスタッフ配置の強化で対応する」としているものの、現場の負担は大きく、今後の運用見直しが焦点となっている。
環境保護団体からは、予約制度の撤廃により「自然環境への負荷が再び高まる」と懸念する声も出ている。特に草地への侵入や渋滞による排気ガスの増加などが問題視されている。
一方で観光業界からは、予約制度がなくなったことで「訪問しやすくなった」と評価する意見もあり、アクセスの自由と環境保全のバランスをどう取るかが課題となっている。
ヨセミテ国立公園は今後も交通整理や現場対応の強化を続ける方針だが、夏のピークシーズンに向けてさらに混雑が激化する可能性もあるとみられる。
今回の事態は、国立公園における「予約制度の是非」を改めて問い直す象徴的なケースとなっており、今後の政策判断にも影響を与えると見られている。
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