【ロサンゼルスで暮らす人々】美味しいうえに体にもいい  甘酒のすばらしさを世界へ

LA暮らし

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中川貴司 Atsushi Nakagawa
AMAZAKE CO. 創業者/社長

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■AMAZAKECO.創業者の中川貴司さん。「アルバイトを募集中です。ご興味ある方はWEBサイトからコンタクトして下さい」
Website: https://www.amazakeco.com/
Instagram: @amazakeco
Amazake LatteはLittle TokyoのDaikokuya Annex、Glassell ParkのLA HOMEFARMでも取扱中。

 「アメリカ人とバンドを組んでワールドツアーをするロックスターになるという夢を追いかけてここに来たのがすべての始まりです」2019年4月にLAでアマザケカンパニーを創業した中川貴司(あつし)さんはトーランスやハリウッドのファーマーズマーケットで人気を博しているAmazake Latteの考案者。夢はどのように変遷してきたのか、彼の半生に迫った。
 1978年三重県桑名市出身で、父は市役所の職員、母は銀行員の家庭。小学時代は生徒会長、中学時代はテニス部部長を務めたリーダータイプ。その一方で音楽に強い興味を持ち、ギターを弾くのが好きだった。高2で体験したライブが人生を大きく動かす。ヴィンス・ニール(モトリー・クルーのボーカル)のライブで「こんなに楽しい空間を作り上げられるなんてすごい」と感動。渡米してバンドメンバーを探して音楽をやりたいと突き動かされた。しかし大学は出ておいた方がいいという両親の強い勧めで青山学院大学に進学し、電気電子工学を専攻。大学3年時も4年時も夏休みは下見でLAに行き、ハリウッドの楽器店で働く日本人に出会った。中退も考えたが、「大学は出ておいた方がいい。高卒か大卒かでビザの取り具合が変わる」という彼のアドバイスは中川さんに影響を与えたため2001年大学を卒業してから渡米。
 渡米後1週間でバンドメンバーが見つかるほど幸先はよかった。しかしロックスターを志して4年間バンド活動に邁進したが、音楽業界に終止符を打ち、2005年に日系自動車の会社に就職。リーマンショックの際リストラされていく同僚を見て、次第に自分で何か商売ができるようになった方がいいと確信する。その頃から日本で知られていてアメリカで知られていないものがないか探し始めるようになった。一方で2009年頃からアトピーが全身に広がっていくことに悩んでいた。医者で軟膏をもらっても悪化を辿るばかりで治る気配はない。腸内環境を整えると皮膚病全般の改善に良いことを知り、そこから味噌、粕漬けなどの発酵食品に興味を抱き、積極的に食べるように食生活を改善した。ある時、新聞広告で甘酒を再発見。それは幼少期神社で飲んだ甘酒とは違うノンアルコールタイプの甘酒だった。その甘酒とアーモンドミルクをミックスし、抹茶、ほうじ茶などのフレーバーを加えてAmazake Latteを作ってみたところ非常に美味しくできた。美味しいうえに体にもいい。これは是非アメリカに広めたいと思ったのが起業の原点だ。
 現在はファーマーズマーケットで販売をおこない、認知を広めている。Amazake Latteの他に、手作り味噌、塩麹、溜麹、柚子麹ドレッシングも販売中で、実にバラエティ豊かなラインナップだ。発酵食品は日本が世界に誇る次なるアイテムになる予感がする。

■販売中の商品。特にAmazake Latte 抹茶味はファンも多い。
■2つのファーマーズマーケットで購入が可能。住所や営業時間はWEBサイトからご確認を。

(8/6/2025)

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