【ロサンゼルス13日】中東でイスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの戦闘が続く中、ユダヤ教徒らが多く住むロサンゼルスではハマスの攻撃や殺害に抗議する大規模なデモが行われている。
12日にはUCLAとUSCのキャンパスでパレナチン支持派のデモがあり、エンシノではイスラエル支持派のデモがあった。
ロサンゼルス市警と郡シェリフ局は、当地のユダヤ教徒やイスラム教徒のコミュニティーと緊密に連絡を取り合うなどしてデモを監視しており、警備とパトロールを強化して安全なデモの実施を呼びかけている。脅迫などの報告はない。
「Jewish Federation of Greater Los Angeles」は今週、地元のユダヤ系団体にメッセージを配布し、「現時点ではロサンゼルスのユダヤ人コミュニティーに対する信ぴょう性のある脅迫などは確認されていない 」と断言。同時に、地元のユダヤ人団体や住民に対し、周囲に気を配り、抗議行動地域を避け、危険を感じたら911に通報し、不審な行動を警察に通報するよう勧告した。
週末にハマス過激派によるイスラエルへの攻撃が発生する以前から、ロサンゼルスなどの多くのユダヤ人学校はすでに、武装警備のライセンスを持つユダヤ人非営利団体「Magen Am」のような警備部隊と契約していた。「Magen Am」CEOのイヴァン・ウォーキン氏は、「イスラエルで起きた出来事のために、誰もが多くのトラウマを抱えている。今、これまで以上に、学校やシナゴーグでコミュニティーとして団結し、普段どおりの生活を続けることが重要」と話した。また、今は子どもたちだけで通学や礼拝をさせるべきでないとし、常に大人の監視が必要だとも強調した。
ロサンゼルス統一学校区は声明を発表し、保護者と生徒たちに学校の安全性を伝えるとともに、法執行機関のパートナーと協力を続け、状況を注意深く監視していると述べた。
ストライキ中のSAG-AFTRA俳優組合は12日、中東情勢に関連した安全上の懸念を理由に、13日にロサンゼルスとニューヨークで計画されていたピケ活動をすべて中止すると発表した。