LA市議会がロボット犬の市警導入を可決 警察財団が寄贈、市民からは反対の声も(5/23)

【ロサンゼルス23日】ロサンゼルス市議会は23日、市警へのロボットの犬の寄贈をめぐる採決を取り、賛成8反対4で受け入れることを可決した。

 市警が導入することになるこのロボット犬は、27万7,917ドルの費用をかけた「Quadruped Unmanned Ground Vehicle(四足歩行型無人地上走行車)」で、ロサンゼルス警察財団から市警のメトロポリタン部門への寄付として提供され、市議会で否決されればたち消えになる可能性があった。

 この寄付について市議会は今年3月上旬に初めて議論し、さらに検討するため、投票を60日間延期していた。

 ロボット犬の導入については一部の市議と一般からの反対意見も出ており、23日のパブリックコメントでは、一般市民の多くが、ロボット犬は黒人やラテン系のコミュニティーの監視役とされ犯罪を悪化させるだけだと批判した。

 23日の可決案には、ロサンゼルス市警が四半期ごとに、ロボットの使用時期やその結果、またロボットの使用に伴い起きたその他の問題について報告することが条件に含まれた。また、市議会には、いつでもロボットの使用を中止することができる権限が付与された

 市警は以前、ロボット犬はSWATの活動や、危険物の取扱時、捜索救助活動でのみ使用されると断言。また、ロボット犬に武器や顔認識技術が搭載されることはなく、いかなる種類のパトロール活動にも使用されないと主張した。

 反対票を投じた市議は、寄贈されたロボット犬の長期的なコストについても懸念を示す。一方で、賛成した市議からは、命にかかわる事態に遭遇した警官を助けるツールとなる、との声が出ている。

 ユニス・ヘルナンデス市議は、「ニューヨークやサンフランシスコなど、全国の警察署でこのようなロボット犬が導入されているが、それらのコミュニティーは非人間的で軍事的な技術を市警に持ち込むことに対している」と懸念を示した。

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