宅見将典: 夢が現実に。走りつづけた12年目の快挙

s.

.

宅見将典
Masanori Takumi

グラミー賞受賞アーティスト

.


.

第65回グラミー賞で最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞を受賞した宅見将典さん。大阪出身。グローバルな音楽活動を続けながら、この12年間、世界の頂点を目ざして自身のアルバム制作に挑んだ。「僕にこの素晴らしい夢に出会う機会を与えてくださった先輩、夢を追う僕を側でずっと助けてくださった皆さんに、感謝の心を伝えたい気持ちでいっぱいです!」
オフィシャルサイト https://www.masa.world/
インスタグラム @masa_takumi

The GRAMMY goes to Masa Takumi—「授賞セレモニーで自分の名前が呼ばれた瞬間、何が起きたのか!?自分が受賞したことが信じられなくて、まるで他人事のように感じました!」喜びと興奮もあらわに。このほど第65回グラミー賞でアルバム作品『SAKURA』が最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞受賞を果たした宅見将典さんが、これまでの道のりを振り返りながら語った。

 日本で2000年にロックバンド「siren」でメジャーデビュー。2014年・2015年・2017年には、Co-producerやバンドメンバーとして参加したジャマイカのバンド「Sly and Robbie(スライ&ロビー)」のアルバムがグラミー賞ノミネートを獲得。作編曲家、プロデューサー、マルチインストルメンタル・アーティストとしてなど日本国内外でグローバルな音楽活動を続けてきた。

日米を拠点に音楽活動を続けてきた。この名誉ある賞をいただいてさらに、音楽家として人として大きく成長していきたいと目標を新たにする。

 宅見さんの世界観を大きく変えたのが、今から12年前の2011年、初めて出席したグラミー賞授賞式だ。「初めて目の前で見るグラミーでの世界トップアーティストたちのステージ。それはまるで人間のパフォーマンスだとは信じられないような、見たこともない偉大で衝撃的な光景でした。その時、自分もいつかきっとこの舞台に上りたい、グラミー賞を目指す!と心に決めたんです」

 グラミーに挑んできたこの12年間は決して順風満帆な道ではなく、暗中模索の日々だった。「Facebookで『絶対にグラミー賞を取ります!』と公言してしまった自分。うわ~なんてことを僕は言ってしまったんだ、なぜこんなとんでもない壮大な夢を追いかけ始めてしまったんだろうって思ったのが当時の正直な気持ちでした」。2016年にグラミー賞にエントリーした自身のアルバム『Stars Falling』を皮切りに毎年1枚ずつ立て続けに4枚のアルバムを出品。「作品作りへのモチベーションをどうしたらキープできるか、クリエイティビティに対するパッションを燃やし続けられるか・・・メンタルの試行錯誤の連続だった僕に気持ちの変化が起こったのが今回の5枚目の作品『SAKURA』でした。それまでは、このアルバムで絶対にノミネートを狙うぞ!と前のめりな考え方でした。それが、この作品がまた次の作品に繋がればいい、長期的にやっていけばいいという気持ちに変わった。気負わずに等身大の自分で作れた作品です」

グラミー賞受賞作『SAKURA』は、日本伝統楽器と洋の音楽要素が融合し、日本美の世界観ひろがるサウンドが生みだされている。

 受賞作『SAKURA』は、箏や三味線など日本の伝統楽器と洋サウンドを融合させ和の美しさや、はかなさが奏でられている。「紛争や人種差別、世界中で悲しい出来事がたくさん起きている中で、音楽にできるのは人の心を優しくしたり癒すこと。人はそれぞれが心の中に、美しくて優しい花を持っていると思うんです。日本人である僕にとって日本の心をあらわすのは桜。この作品によって皆さんの心の花が豊かに咲くことを願っています」。

『SAKURA』のプロデュースを手がけたLonnie Park氏(左)と。受賞パーティにて。

(2/14/2023)

.

.

.

.

.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。