全米規模のキャタリティック・コンバーター窃盗組織を逮捕、売上は5億ドル超(11/3)

【ロサンゼルス2日】司法省は2日、複数の州で車のキャタリティック・コンバーター(触媒コンバーター)を盗み数億ドルの収益をあげていた窃盗組織が、前例のない全米規模におよぶ捜査の結果、逮捕されたと発表した。

 捜査が及んだのは、カリフォルニア、オクラホマ、ワイオミング、ミネソタ、ニュージャージー、ニューヨーク、ネバダ、ノースカロライナ、バージニアの各州。カリフォルニア州東部地区とオクラホマ州北部地区の連邦地方裁判所で2日に公開された起訴状2件では、21人の被告が起訴されている。捜査当局はまた、32の捜索令状を発行し、自宅、銀行口座、現金、車両など数百万ドルの資産を押収した。

 カリフォルニア州では、トゥー・スー・バン(31)とアンドリュー・バン(27)の兄弟が、サクラメントの自宅でモニカ・ムア(51)とともに無免許のビジネスを経営。3人は地元の窃盗組織から盗んだキャタリティック・コンバーターを購入し、ニュージャージー州の「DGオート」に輸送して加工していた。これにより得た利益は3,800万ドルを超えている。

 連邦当局の推定によると、全米から盗んだキャタリティック・コンバーターが集まってきていた「DGオート」は、それらから加工した高価な貴金属の粉末を金属精錬所に売り、その売上額は5億4,500ドルに上っていた。

 排ガス規制強化によるハイブリッド車の増加も起因し、キャタリティック・コンバーター窃盗の温床となっているのがカリフォルニア州で、連邦検事によると、昨年は毎月約1,600個が盗難の被害にあった。これは、全米のキャタリティック・コンバーター窃盗被害の実に37%を占めている。

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