出会った瞬間、これだと思った

サンドアーティスト

ラッセル 知絵

Chie Russell

 

 きっかけは、アートクラスに参加した息子さんが持ち帰った作品だった。「すごく感動したんです。絵を見るのもアートヒストリーの勉強も好きでしたが、絵心がないから作品を作ることを諦めていました。でもサンドアートに出会った瞬間、これだって思ったんです」。大きな瞳をきらきらさせながら話してくれたのは、サンドアーティストのラッセル知絵さんだ。

 彼女の自宅のテーブルには、きれいな色の細かい砂が、赤、青、紫、緑、黄・・と色ごとにひとつずつタッパーに詰められ、整然と並んでいる。サンドアートの材料である砂だ。実際に触らせてもらったが、粒が細かくさらさらとして、まるで砂時計の砂のようだった。小さなくしゃみをすれば飛んでいきそうなそれは、慎重に扱わねばならない。その横には大小さまざまな作品が鎮座している。かわいい猫の写真だな、と手に取ったら、それはなんと砂で出来た作品だった。ここまで写実的に作り上げることができるのか。すごい。

 

 グラスサンドアート・ペインティングとは、ガラス器の中に砂を積み重ね、竹串やスプーンなどを利用して模様や絵を描いていく手法のことである。知絵さんは昨年9月これに出会ってから、NASP(ノースアメリカンサンドペインターズ協会)のベーシックコース、アドバンスコースを修了してインストラクターの資格を得た。ものすごい勢いだ。まだ7ヶ月しか経っていない。どれだけ彼女がサンドアートに魅せられたか、多くを語らずとも、この行動がすべてを物語っている。そして彼女の所属する協会(NASP)では、グラスに糊などで砂を貼り付ける技法は禁止されている。

実際に制作過程を見せてもらったが、本当に竹串とマドラー、スプーンのみで作ってゆく。砂を落とす角度、量を慎重に見極めながら、スプーンを振る。決してグラスを持ち上げてはならない。竹串でハートや波の形を自在に作る。まさに重力との真剣勝負。

 

 現代は本当に便利な時代になったものだ。実際に対面で習わなくともオンラインで知絵さんのクラスを受講することができる。ベーシックインストラクターコースは初回160ドルで計3回行われる。4月30日まではそのうち1回が特別に無料体験クラスとなる。砂やキットは事前に送ってくれるのでご安心を。インストラクター資格取得後はワークショップや作品販売などを行うことも可能。自宅で楽しめる体験キット、大人や子供も楽しめるワークショップも随時受付中。

ご興味のある方は下記の連絡先まで。

 

 筆者も小さな作品に挑戦させてもらったが、驚いた。見るのとやるのとでは全然違うのである。砂が積み重なっていく様子に見とれる。美しい色が重なり合い、集中して作った先に世界にひとつだけの自分の作品ができあがるのは、どこかこそばゆい。

「子どもが寝静まった後に集中して作品をつくる。本当に幸せな時間です」。彼女の瞳がまた輝いた。
 

NASP(ノースアメリカンサンドペインターズ協会)で講師資格を取得し、インストラクター、サンドアーティストとして活動するラッセル知絵さん。
連絡先:ラッセル知絵(サンドアーティスト)
R.SandPaintingStudio@gmail.com
213-537-3957

 

作品を見つめる眼差しが凛として優しい。これからの作品がますます楽しみだ。

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