【ロサンゼルス16日】アカデミー賞受賞俳優兼監督のロバート・レッドフォードさんが16日、死去した。89歳。スクリーンを飾った史上最高の映画スターの一人であり、『明日に向かって撃て!(ブッチ・aキャシディとサンダンス・キッド)』『あの頃、君と』『スティング』などで示した圧倒的なカリスマ性でアイコンとなった。サンタモニカ出身でバンナイス高校を卒業した。
広報会社「ロジャース&コーワンPMK」のシンディ・バーガー最高経営責任者(CEO)によると、レッドフォードさんは16日、ユタ州の山中の自宅で愛する人々に囲まれて息を引き取ったという。死因に関する詳細は明らかにしなかった。
1973年の恋愛ドラマ『あの頃のように』でレッドフォードさんと共演したバーブラ・ストライサンドさんは、ソーシャルメディアで追悼の意を表明し、このハリウッドの伝説的俳優を「史上最高の俳優の一人」と称えた。
レッドフォードさんは1960年代後半、西部劇『明日に向かって撃て!』でポール・ニューマンさんと共演し、ハリウッドの頂点に躍り出た。愛すべき無法者役を演じる二人の魅力は疑いようがなかったが、コメディ、ドラマ、冒険劇を問わず、彼のキャラクターを際立たせたのは、その抜群のルックスに対する気取らない態度だった。これにより彼は1970~80年代を代表する興行収入を稼ぐ俳優の一人となった。
その後、「サンダンス・インスティテュート」の創設者として、自らの知名度を活かして独立系映画を支援し、次世代の若手映画製作者を育成するとともに、環境問題や社会正義の課題にも取り組んだ。1985年以降、同インスティテュートは国際的に著名な「サンダンス映画祭」を主催しており、クエンティン・タランティーノ、ジョン・セイルズ、クリストファー・ノーランからコーエン兄弟に至るまで、数えきれないほどの才能の登竜門となってきた。1989年、ニューヨーク・タイムズ紙はレッドフォードさんを「アメリカン・インディペンデント映画運動のゴッドファーザー」と評した。