【ロサンゼルス1日】世界保健機関(WHO)は7月30日、交際相手や配偶者をもつ15〜19歳の女性24%が、20歳までにパートナーから身体的あるいは性的な暴力を受けたことがあるという分析を発表した。発育期のドメスティックバイオレンス(DV)の経験は、学業や将来に深い損害をもたらすとされており、予防や的をしぼった支援が必要とされている。
このデータはWHOが2000年から2018年までに161ヶ国から集めたデータを分析し、推計をまとめたもの。DV経験がある10代後半の女性は約1900万人にのぼるとしており、分析によると、パートナーがいる15〜19歳の女性のうち6人に1人が過去1年位以内にDVを受けた。中部ヨーロッパや中央アジアでは少なく、オセアニア地域やサハラ砂漠以南のアフリカ地域で多かった。特に、男性に比べ女性の法的保護が乏しい低所得国でDVが広く確認されていると指摘した。
18歳未満の児童婚という慣習は、子どもの権利侵害であると昨今とくに注目を集めているが、これは配偶者との年齢差が大きく、釣り合わない力関係や経済的依存、社会からの孤立を生み出すため、DVリスクを高めるとWHOは結論づけた。