【ロサンゼルス7日】大手音楽レーベルの米ユニバーサル・ミュージック・グループは1月30日、TikTok（中国の動画SNS）とのパートナーシップ契約を打ち切ると発表した。それに伴い、2月1日からユニバーサルミュージックジャパン所属のアーティストの楽曲が使用不可となっていることでファンか
ら悲鳴があがっている。
昨年、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのテーマソングに起用され、年末には紅白歌合戦初出場で話題になったAdo（顔を出さない日本人女性アーティスト）の『唱』という曲は、TikTokでのバズりがヒットやブレイクにつながったといわれているが、今回の契約打ち切りによって、ユニバーサルミュージック所属アーティストの曲がTikTokという切り口をもとにヒ
ットすることはなくなるだろう。
たとえば昨年末の紅白歌合戦に出演したユニバーサル・ミュージック所属のアーティストには、Ado、坂本冬美、椎名林檎、さだまさし、福山雅治、10-FEETらがいる。彼らの曲は今後Tiktokでは使えないので、アーティスト側にとっても大きな痛手となることは間違いなさそうだ。とりわけ「踊ってみた動画」がヒットにつながるダンスグループにとってはなおさらだろう。
契約打ち切りの理由としてユニバーサル・ミュージックが挙げたのは以下の3点だ。「アーティストとソングライターへの適切な報酬」「AIの有害な影響からアーティスト自身を守ること」「TikTokユーザーのオンライン上の安全性」ユニバーサル・ミュージックが説明したところによると「この3点においてTikTok側が無関心あるいは威圧的な態度で応じました」ということだ。今後、どんな動きに発展していくのか見守りたい。