Eitaro Sako
ギタリスト
ロサンゼルスを拠点にロカビリーをメインとした音楽活動を行うギタリスト、Eitaro Sakoさん。昨年はギター歴30周年を迎えた。 https://www.youtube.com/watch?v=Ty9Kixcj4IY(前編) https://youtu.be/jHBziPrkxTk(後編)では、自身のギタリスト人生を振り返る。
昨年からのコロナ禍で軒並み中止となっていた音楽ライブが、ロサンゼルス界隈で春頃から徐々に再開されている。ギタリストであるEitaroさんが所属するロカビリーバンド、クラウンシティ・ボンバーズ(Crown City Bombers)のステージも復活、LA周辺のサマーフェスティバルなどに登場しパフォーマンスを繰り広げている。「先日演奏したオレンジカウンティのイベントでは、オフィスビルのストリートを封鎖。そこでは、僕たちのサウンドに合わせて、ポニーテールの女の子やリーゼントでめかしこんだ人たちがスイングダンス。ノリノリでしたね」。まさに50年代のロカビリーの世界にタイムスリップしたかのよう。そんな光景はコロナ禍ではしばらく見られなかったがゆえに、ミュージシャンたちもダンサーたちも感慨深いものがあるだろう。
ロカビリーファンだったEitaroさんがブライアン・セッツァー率いるストレイキャッツに憧れてバンドを作り、ギターを弾き始めたのが中学生の時。90年代にはネオ・スイングブームの影響で新たなバンドを結成し日本全国やアメリカツアーも行った。2003年に渡米後はステージやアルバムで、世界的有名なミュージシャンたちとのセッションをたびたび重ねてきた。4年ほど前からは、LAを拠点にするロカビリーバンド、クラウンシティ・ボンバーズにギタリストとして参加。「愉快なメンバーばかりで、僕以外はみんなアメリカ人。バンドでよく他州でのツアーに出ましたし、アメリカに来てからは、他のグループでもたびたび演奏の旅に出ました。LAからニューヨークまで途中にある街で演奏しながらバンで往復する横断ツアーも。車の窓から流れる見知らぬ街や砂漠の景色・・・日本にいた時に憧れていた壮大なアメリカがそこにありました」
🔻クラウンシティ・ボンバーズでのライブ。https://www.facebook.com/CCBombers/
LAで音楽活動をし始めてからこの18年間、音楽や文化、音楽人たちともかかわり、古き良き時代のアメリカにどっぷりと浸かり音楽を作り続けてきたEitaroさん。今後について、率直な思いを話してくれた。「コロナ・パンデミック以降、正直に言うとアメリカで演奏活動を続ける理由は半分なくなってきていると自分の中で感じているんです。子どもの頃からアメリカに大きな憧れを持ち、アメリカでたくさん叶えたい夢があって、ここにやってきた。そして、それらの夢をすべて実現できた。4年前にはまさかするとは思っていなかった結婚もして、人として幸せに暮らしている自分がいる。そんな今、ギターを弾くには場所を選ぶ必要もないと感じています。これから自分に何ができるだろう、どんな新しいことを生み出せるだろうかと模索中でもあります。ライフワークとしては、自分の好きだと思うことや感動できることを伝えられるようなギタリストになれればと思っています」。
Eitaroさんがリーダーを務めるバンド「DragonJive」のこのアルバムは、自身の集大成でもある作品。
(8/10/2021)