
テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。
Instagram: @terry_itoh
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皆さん、ステテコって知っていますか。バカボンのパパや植木等さん、「8時だよ全員集合」のドリフターズ加藤茶さんが巻いていた毛糸の腹巻きとラクダシャツにセットで履かれていた薄手のひざ下丈のパンツです。
コントの定番、ダサイ親父が履いていたのがステテコ。10年前若者たちへのアンケート調査で「将来着たくない服No.1」なったのがステテコなのです。 まず語源ですが、明治初期に流行した「すててこ踊り」が直接の由来。初代三遊亭園遊が1880年頃に寄席で演じて大流行し、その時履いていた筒の広い股引きのようなものがステテコと呼ばれるようになった。もともとチョット滑稽で庶民的な物だった。この忘れかけていたステテコが今大注目されている。
実はこの夏私も履いている。「ユニクロ」や「しまむら」に行くと昔のステテコのイメージは全く無く、柄もミッキーマウス、トイストーリー、ドナルドダック、ハローキティ等のカラフルデザインとなっていて楽しいのだ。素材もヒンヤリ冷感で実に快適。炎天下にGパンを履いても太ももサラサラ。しまむらのバーゲン価格で5着も購入してしまった。恐るべしステテコパワー。 ステテコが変ったと言うより、ダサイと言う価値観が変化してきた。「おじさんステテコ」から、ゆったりした七分丈の「可愛いサラサラパンツ」に。ダサイ服は機能がダサイのではなく記憶がダサイのかも。
ステテコ研究所として設立された専門ブランドsteteco.comでは、近所、公園、コンビニ、リゾートなどで活用できるワンマイルウエアとして女性用のステテコも紹介している。私自身、今までなら友人が訪ねて来たら慌てて着替えていたが、ステテコを愛用してからは楽しいルームウエアにイメージアップしている。
考えてみると「もんぺ」も時代のマジックで大変身している。流れとしては、もんぺからMCハマーパンツ、ハーレムパンツ、バルーンパンツと大変身。昔、女学生が体操の時間に学校から指定されて着せられていた「ブルマー」は、足が出過ぎる、体のラインが出ると評判がよくなかったが、こちらも大復活しそう。今の時代は自らをカッコよく見せる技を習得している女学生が多いし、セクシーIQ度が高い。自己演出能力の高い女学生の中には、通学時からブルマー姿という強者も出でくるはず。かつてルーズソックスで世界中に日本のコギャルブームを巻き起こしたが、その再来も十分に予想される。
ファッションの世界、何が起きるかわからない。出来れば日本古来のファッションから発信したいものだ。そう言えばフーテンの寅さんが縞のスーツの下に着ていたダボシャツも捨てがたい。

(8/26/2026)
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