VOL.15
もともとあった古屋をセルフリノベーション
壮大な南アルプスを望む小屋と
クラシック・バイクのあるガレージ
購入した土地に残っていたプレハブの物置を改造してセルフリノベーション。トライアンフを筆頭に3台のクラシック・バイクを格納するのが、小松さんの小屋+ガレージだ。隣接するガレージの窓からは、壮大な南アルプスの景観を望み、くつろぎのスペースでは愛車を眺めることも。「週末は1日中ここで過ごす」という手作りのホビールームを訪ねた。
ガレージのオーナー:
Yoshikazu Komatsu
「造成や土間のコンクリート打設から始まり、プレハブのリフォームまで 週末を中心に5年近くかけてコツコツと作業してきた小屋です。次は三角屋根に改修予定。小屋の完成はまだまだ先になりそうです」
プレハブの小屋をリノベーション
さらにバイク用のガレージを増築した
ウイークエンドを楽しむためのホビールーム
窓の外に広がるのは雄大な南アルプスの名峰たち。甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山が手の届きそうな甲府市の郊外、標高500mの山中に小松さんのガレージがある。すぐそばには昇仙峡や武田の狼煙台跡などもある山間の集落は、バブルの頃に別荘地として開発された宅地だそうだ。小松さんはその一角に木造の母屋を購入し、12年前に甲府の市街地から移り住んできた。若い頃から乗り物が趣味で、現在は主に2輪を中心にしながら、古いバイクを手に入れては自らレストアしていく工程を楽しんでいる。
もっとも、自宅は丘陵地の斜面に建 てられているため、レストア作 業をするガレージを増築するのは難しかった。そこで徒歩圏内に土地を探し、ちょっといびつな谷沿いの土地を手に入れた。当初はガレージを新築することも考えた が、購入した土地には元々物置として使われていたプレハブの古屋があったことから、その駆体を利用してリノベーションすることを計画。古屋の周囲を造成して平坦な部分を増やし、ガレージ部分の土間コンクリートを打設、プレハブの内外装を無垢の板で囲うなど、5年の歳月をかけてコツコツと仕上げたのが、ご覧の小屋+ガレージだ。
内部はくつろぎのスペースを設けた板張りの小屋部分と、作業スペースを兼ねる小さなガレージを組み合わせている。小屋の中には 1961年式のトライアンフ・T120ボンネビルを格納。周囲にはレザージャケットやレッドウイングのブーツなど、レザーコレクションをディスプレイするなど、作業の合間にリラックスできる場所とした。増築したガレージは表裏の両方向から出入りのできる設計で、現在は1961年式ヤマハ・YA5をレストア中だ。このガレージ部はバイク1台が入るだけのスペースだが、作業には必要十分な空間となっている。傾斜地の地形を生かして、最近は作業の合間にほっと一息つく瞬間が何よりも楽しみだという。小さなスペースに豊 かな時間が流れる、小松さんにとって、ここは憩いの場なのだ。
PHOTO & TEXT_Kazutoshi Akimoto 秋元一利
株式会社CLASSIXが発行する“カリフォルニア生活”を提案するマガジン。
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