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 ドジャースの大谷翔平選手が4月5日の敵地カブス戦に2番・指名打者で先発出場し、5回にライトに2号2ランを放った。この本塁打ボールをキャッチした地元ファンが、グランドに投げ返したのだ。この人、子供の頃からの筋かね入りのカブスファンのジム・リッチさん。「これがカブスの伝統だから、相手チームが本塁打を打ったら投げ返すのは当然だよ。」と胸を張った。流石です。

 大谷選手ドジャース入団1号となった3日のホームランボールには最低でも10万ドルの価値があると言われている。2号ホームランのボールにも当然高値が予想されるが、リッチさんは「僕には値段はわからない。大丈夫さ。迷ったのは一瞬だけ。大丈夫OK!後悔はNO!第一にカブスファンだから!」と豪快に笑い飛ばした。このエピソード聞いて嬉しくなった。まさに野球ファンの鏡ではないか。誰しもが出来ることではない。

 下世話な私なら大谷ホームランボールを手にしただけで舞い上がり、周りに自慢し、売ると幾らになるのか、そうだ、テレビ東京の『テレビ鑑定団』に連絡してみよう、と考えるに決まっている。そうなんです、一躍時の人になれると考えてしまう。しかしリッチさんは違いました。違う意味で話題の人になるのでは。カッコ良すぎ。地元カブスファンの間では「大谷のホームランボールを投げ返した男」としてこれから100年伝説男として語り続けられ、地元マスコミにしばらく追われること間違い無し。

 日本プロ野球を見ても、長い歴史を誇る伝統の巨人・阪神戦で、熱狂的ファンで知られるタイガース外野応援席から長嶋、王、原、松井のホームランボールをグランドに投げ返した話は聞かない。サヨナラホームランで負けてもボールは投げ返さない。投げ返すのがいかに大変な事かがわかる。毅然とした美学があるカブスファンに応援して貰える球団はなんと幸せな事か。こうなるとカブスの外野応援席で一緒に試合を観戦してみたくなってきた。

 それにしてもグランドに投げ返された大谷ボールはあれから何処に行ったのだろう。大谷の元に届いたのか。それともカブスの選手が持ち帰ったのか。ボールボーイ、ベンチ裏で働く関係者・・・大谷ホームランは何処に消えたのか。気になってきた。テレビならこれで1時間特番が出来ます。LALALAスタッフの皆さん、是非追跡調査お願いします。その節は本誌で報告します。  やっぱりLAでのドジャースの試合、観戦したくなってきました。夏までには。大谷選手の話題は絶対ホームランが似合っている。

 

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■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。

 

 

 

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