第二次世界大戦の際に就役し、戦闘の末、フィリピン海に沈没したアメリカの駆逐艦ジョンストンが初めて水底調査され注目を集めています。
ジョンストンは1943年に就役し、1944年10月25日に発生したサマール島沖海戦で戦艦大和を含む日本艦隊(栗田艦隊)を相手に戦闘を繰り広げ、この海戦で集中砲火を浴びて沈没しました。
以来、80年近くもの長い間、フィリピン海の深い海底に沈んだままでしたが、今年3月31日、海洋調査を行うテキサスのカラダン・オーシャニック社が世界で初めて、自社の潜水技術を駆使しこの沈没船の調査と動画撮影に成功しました。
ジョンストンの残骸が発見されたのは、海底約6500メートルの場所で、これまでに海底で発見された船の中で最も深い場所とされています。その歴史上最深の潜水調査の指揮を執ったカラダン・オーシャニックの創業者ビクター・ベスコボ氏は米海軍の元指揮官であり、全大陸の最高所と南極・北極、全海洋の海底を制覇した史上初の記録を持つ人物でもあります。調査に使用したDSVリミティングファクター潜水艇は、機動性が高く、高解像度4Kのカメラを搭載。残骸の徹底的な調査と、高解像度の画像を取得することに成功しました。
その細かな調査が、戦艦大和などとの対戦時に繰り広げられた激しい戦闘や、果敢に反撃したことの証となり、新たに海軍や世界の歴史に重要なデータを残すことになるのです。
あめりか・タウンネタ
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