【ロサンゼルス3日】連邦当局は2日、中国の情報将校に軍事機密情報を売り渡したとして、モントレー・パーク出身の米海軍水兵Wenheng Zhao被告(26)を逮捕した。
司法省は、ポート・ヒューネメのベンチュラ郡海軍基地に駐留していたZhao被告を、共謀と公務員による賄賂受領の罪で起訴する見通し。起訴状によると、Zhao被告は2021年8月に軍事機密と引き換えに賄賂を受け取り始め、これは2023年5月まで続いた。連邦当局は、Zhao被告がこの見返りとして約1万5,000ドルを受け取ったとみている。
Zhao被告は中国政府との取引の一環として、インド太平洋地域における海軍部隊の移動、水陸両用上陸、海上作戦、後方支援の具体的な場所とタイミングを詳細に記した大規模な米軍演習の作戦計画を情報将校に送ったとされる。
さらにZhao被告は、沖縄の米軍基地にあるレーダーシステムの電気系統図や設計図を撮影した罪にも問われている。起訴状はまた、同被告がベンチュラ郡とサンクレメンテ島の海軍基地の作戦保安に関する情報を入手し、送信したことについても告発している。
司法省によると、中国の情報将校はZhao被告に対し、2人の関係を隠し、計画の証拠を隠滅するよう指示したという。
有罪判決を受けた場合、Zhao被告には最高20年の連邦刑務所での禁固刑が科される。ロサンゼルスのダウンタウンで行われた罪状認否では無罪を主張した。
また、サンディエゴに配備されているUSSエセックスに配属されている別の水兵も、中国当局に国防情報を送るというスパイ行為に関連した容疑で2日に逮捕された。