日本人初 川上未映子氏の小説が全米批評家協会賞最終候補に(2/9)

【ロサンゼルス8日】アメリカで権威ある文学賞のひとつとされる「全米批評家協会賞」の最終候補に、芥川賞作家・川上未映子氏の小説が選ばれ、話題を集めている。版元の講談社によると、日本人作家が小説部門で最終候補となるのは初めて。

選ばれたのは、2011年に講談社から刊行された『すべて真夜中の恋人たち』という作品で、英語圏では『All the Lovers in the Night』というタイトルで、日本での出版から約10年後の2022年3月に出版されている。フリーランスの校閲者として働く30代の女性が主人公の恋愛小説だ。

全米批評家協会賞は、全米図書賞に次いで権威のある米国の文学賞のひとつで、毎年優れた英語作品に与えられる。全米批評家協会は1974年に設立され、過去には、トニ・モリスン氏、アリス・マンロー氏らが小説部門で受賞している。トニ・モリスン氏はその後、1993年にノーベル文学賞を受賞しており、アリス・マンロー氏は2009年にブッカー国際賞、2013年にノーベル文学賞を受賞している。

川上氏は自身のツイッターで「過去の受賞作&作家を眺めつつ、怒涛のお祝いの連絡に不思議な気持ちです」と喜びを明かしている。最終候補となっている作品は5作品で、受賞作品は来月3月23日にニューヨークで発表される。

なお昨年、川上氏の作品「ヘヴン」が英国の権威ある文学賞「ブッカー賞」の翻訳書部門「ブッカー国際賞」の最終候補になったが、受賞はならなかった。期待が高まる。

 

 

 

 

 

 

 

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