日本ハムファイターズ斎藤佑樹投手が11年間の現役生活にピリオドを打った。早稲田実業のエースとして出場した高校3年生の夏の甲子園大会決勝では、再試合の末、田中将大選手率いる苫小牧高校をくだし全国優勝した。
この大会中マウンド上で顔の汗を拭う姿と端正な顔立ちから「ハンカチ王子」の愛称が与えられ、全国的なヒーローになった。その後早稲田大学野球に入部、クレバーな投球とコントロールで大学4年間を通じ、六大学史上6人目となる通算31勝323奪三振、防御率1.77の実績、眩いばかりの球歴である。
そしてプロ野球ドラフト会議1位指名で北海道日本ハムファイターズに入団した。しかし、1年目こそ6勝したが、それ以降幾度もの怪我で本来の投球が出来ず、11年間の現役生活の成績は通算15勝26敗。本人としては不本意だったのでは。
いつも比較されてきた田中投手は、楽天を日本一に導き、メジャーリーグのニューヨークヤンキースで大活躍し、年俸も24億円とも言われた。一方斎藤投手年俸は2500万円位だった。その頃の斎藤投手と会う機会があったが、常に驚くほどひょうひょうしていた。てっきり落ち込んでいると思っていたのに…
これが嬉しいのだ!「自分は今ベストを尽くして野球人生を頑張っているので人の事を羨む時間はない。」そんな感じがした。そうなんです、ビックリするほど人間として野球人として成長していた!
引退報道が出た夜、彼からメールが届いた。シーズンが終わったら会う約束をした。まだ33歳、人生はスタートしたばかり。今後甘いルックスと優しい語り口調はテレビ局からもお声がかかると思うが、私個人としては取り敢えず何でもやってみたら良いと思っている。
何たって真面目な性格の上に、子供の頃から野球一筋の生活、特に高校2年生からは注目され、本当の意味で羽を伸ばしたことはあったのだろうか?これはまずい。引退会見で「これからも野球に携わっていたい。」と言っていたがその為にはまずは遊ばないと!世間を知らないと!若いと言っても33歳、指導者になる頃には若手選手とギャップが出ることも容易に想像できる。
そこで登場するのが私!! 早稲田実業の先輩としてここは「大人の社会学」を教えたいと思う。YouTube仲間の井倉ちゃん、ドン小西、はるな愛、お騒がせ女熊田曜子、ピーターなどの悪友は直ぐに来てくれるはずだ!これはいい。日本ハムファイターズの千葉鎌ヶ谷球場にいるより、絶対に社会勉強になるはず!さっそく斎藤に連絡してみよ~っと!
■テリー伊藤
演出家。1949年、東京都出身。数々のヒット番組やCMなどを手掛け、現在はテレビやラジオの出演、執筆業などマルチに活躍中。