【ロサンゼルスで暮らす人々】勝負したかったんじゃない 自分をためしたかっただけ

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LA暮らし

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Yuki
武井友之


ハリウッドセレブ・ヘアスタイリスト

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■ハリウッド御用達のヘアスタイリストYukiさん。今年1月8日エルビス・プレスリーの命日に彼の家を訪れた時のもの。

あらゆる分野の第一線で活躍する人々が集まるハリウッドで50年以上にわたって美容業界のトップを走り続けてきたセレブ御用達のヘアスタイリストYukiさん。年齢を感じさせない体力と笑顔が健在だ。

1947年横浜出身。遠足で動物園に行った時、2匹のシマウマを描いた絵が横浜市で入賞したことは少年Yukiさんに大いなる自信を与えた。次第に将来は絵描きになりたいと考えるようになり、高校卒業後は美大を考えていたが、そんな彼に母はぴしゃりと言った。「死なないと評価されないよ、それが絵描きというもの」母の言葉に妙に納得した彼は絵描きを諦め、美容師の道へ進もうと決意。「ソニーでキャリアウーマンとして働いていた叔母がいるのですが、その叔母が“私は男性の美容師がいいわ”と言った時、美容師という職業が頭の中にぱっと浮かびました。美容師という仕事は手を使って頭の中にある芸術をつくる作業なので絵描きに近いと感じました」

マックスファクターの美容学校に1年間通い、技術を身につけ、その後2年間は相模原にある米軍キャンプで、軍人夫人のたちのスタイリストとして活躍した。「いつか米国大統領夫人の髪を手がけたいと思っていました」それがいつか叶うとは当時のYukiさんは知る由もない。しかし彼はその階段を着実に上っていった。

1971年24歳の時、渡米。トランク一つでLAの空港に降り立った際、何も怖くなかった。働き始めたヘアサロンではお客がチップを2ドル、3ドルと置いていってくれた。その当時、家賃は120ドル。生活はできたものの、いつも頭の隅で考えていた。もし食べることができなくなったらビバリーヒルズでハウスボーイになろうと。Yukiさんはお花も活けることができ、料理も作ることができ、髪を切ることもできる。どうやったって生きていける。彼は根っから明るい。

LAで再び美容学校に行き、アメリカでのライセンスを取得後、ビバリーヒルズのハイクラスのヘアサロンで働いた。3年後、同地で自身の初サロンを開業。評判が口コミで広がり、LA Times誌やHollywood Reporter誌で紹介され、瞬く間にセレブ御用達ヘアリストになっていった。映画『慕情』の主演女優ジェニファー・ジョーンズさんの専属ヘアスタイリストとして、彼女と共に世界中をまわった経験はYukiさんの心に深く残った。ルシル・ボール、バーバラ・ウォルターズ、ナンシー・レーガン大統領夫人などYukiさんの顧客は名だたる人ばかり。「技術はもちろんですが、人との相性がもっと大事。僕はそれを大切にしてきました」Yukiさんは今年1月8日エルビス・プレスリーの命日に行われるファンの集い「エルヴィス・ウィーク」に招待され、メンフィスを訪れた。今なおYukiさんを慕い続けるファンは多い。

■去年12月10日に開かれた俳優 佐藤浩市さんのバースデーパーティーにて。左:女優 鈴木京香さん。右:Yukiさん。
■演歌界期待のホープ二見颯一さんと。

(3/25/2026)

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