【ロサンゼルス11日】AOLは9月30日で、 35年以上にわたり行ってきたダイヤルアップ・インターネットサービスを終了させる。8日に声明を発表、一つの時代が幕を閉じることになる。
AOLを傘下にするヤフーは、このサービス終了について「現在のデジタル環境のニーズに対応するため、イノベーションを推進している」と説明。広報担当者は、この変更は無料のAOLメールアカウントや他のサービスには影響しないと述べた。
米国国勢調査局のデータによると、2023年時点で約16万3,000世帯がダイヤルアップサービスを利用していた。
現在、アメリカでこのサービスを利用している人はごくわずかだが、1990年代、インターネットに接続する際のキーンという音のダイヤルアップ音や、AOLの「You’ve Got Mail」というおなじみのメッセージを覚えている人は多いはず。トム・ハンクスとメグ・ライアンがAOLのプラットフォーム上でメッセージを交換する1998年の映画『You’ve Got Mail』でもお馴染みだ。
AOLは1990年代に人気を博し、インスタントメッセージングとメール機能を通じてアメリカ人にとってオンライン世界への入り口を提供した。当初は「America Online」として知られていた同社は、2006年に社名をAOLに変更した。