連邦判事、正当な理由ない移民逮捕の一時停止命じる  トランプ政権は控訴のかまえ(7/15)

【ロサンゼルス13日】連邦判事は11日、国土安全保障省(DHS)が南カリフォルニアでの移民強制捜査において、正当な理由なく取り締まりや逮捕を行なっているとのACLUの訴えを認め、人種、話す言語、職業のみに基づいて個人を拘束することをやめ、ロサンゼルスを含む複数郡での移民の取り締まりを一時停止するよう同省に命じた。これに対しトランプ政権は13日に声明を出し、控訴する考えを示した。
 この連邦判事は、バイデン前大統領が任命したマーメ・エウシ=メンサ・フリンポン判事。DHSに対し、特定の人種や民族性、話す言語やアクセントが異なる人々がバス停やホームデポ前などで拘束されている現状に疑問を呈し、逮捕に見合う「合理的な疑い」を判断するためのガイダンスを作成するよう命じた。

 フリンポン判事は、不合理な捜索や拘束から個人を保護する「合衆国憲法修正第4条」を引用し、ACLU側の主張を支持。カリフォルニア州のニューサム知事はこの判決を称賛した。

 これに対してホワイトハウスのアビゲイル・ジャクソン広報担当は13日、「連邦判事に移民政策を決定する権限はない。その権限は議会と大統領にある」と反発。また、トランプ大統領が任命したビル・エッセイリ連邦検事は、連邦法執行当局が家宅捜索の際に正当な理由を用いていると主張している。

 DHSによると、6月の移民取り締まり作戦開始以来、移民関税執行局と米国税関・国境警備局の職員によりロサンゼルス地域で2,792人が逮捕された。

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